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六月大歌舞伎
夜の部
初代中村萬壽襲名披露狂言
五代目中村梅枝初舞台
山姥

怪童丸いわゆる金太郎(のちの坂田金時)の出世譚を描いた舞踊でした。紅葉の景色も美しかったです。足柄山。




芝翫さんは強そうな白髪な山樵でお酒と器を使った星占いしたりして怪童丸こそ!となる感じでした。RPGゲームで予言を授かった男が勇者を迎えに行く展開ですね。博多座で観て以来歌舞伎座でもぜひ観たいと願っている芝翫さんの【関の扉】の関兵衛ぽさもあってソワソワしました。(ぜひしんしん体力も充実のうちに歌舞伎座で!)そして台詞に『ささがにの〜』とあって【土蜘】ぽいなってなって→頼光関わりなのがなんとなく歌舞伎好きならすぐわかる。

もうすでに占いの勇者?とは知り合っている様子の山樵。お互いくだけた雰囲気で都会とは違う山里ののほほんとする口調で呼びかけあったり、なんとなく仲良しげで、一瞬夫婦なの?みたいな山姥=萬壽さんと山樵=芝翫でした。内縁関係ぽいけど、実際の設定はどうなっているのでしょうね。

芝翫さんはとても充実している様子で
(役としても役者としても大きさを感じる役者ぶりの中にウキウキした様子もあってこっちも楽しくなっちゃいました)
ひと癖ありそうな強さを感じるこのお役を堂々とお勤めでした。
その姿に安心しましたが好きになってからずっとこっちはハラハラさせられてばっかりで好きになるって大変ですね!こっちの心配を他所に堂々となさっていて、嬉しかったけど悔しくもなり(こっちばかり空回りで心配してるみたい!)ツネツネしたくもなりました😤でも格好良かったので嬉しかったです。

萬壽さんの山姥はこわくなくて今回は優雅に舞う姿を目にできました。萬壽さんのいつでも根っこに明るさがある感じと山姥の強さが一致して感じ美しい母性を描いていると思いました。シングルマザーで子どもを育てている存在でもある山姥の姿は個人的に胸熱度が高いです。(萬壽さんと新・梅枝さんは実際には祖父とお孫ですし)

怪童丸=中村梅枝登場。小ちゃいけどとっても強いお役。熊とお相撲するのも飽きたとか、敵側と闘うときは山姥に『手加減するんだよ😃』なんてお声かけられちゃう見た目とのギャップね(笑)

猪熊入道(中村萬太郎)さんのユーモラスさのびのびお勤めで可愛らしかったです。好きでした。

藤原兼冬の館では、菊五郎さん、歌六さん、又五郎さん、錦之助さん、新・時蔵さん(←やっぱり緊張して見えました)

そして源頼光に獅童さん
渡辺綱に陽喜さん、卜部季武に夏幹さんと親子が揃って 

怪童丸のちいちゃいと綱のちいちゃい卜部もちいちゃいで世界中の可愛いを集めて凝縮したみたいな幸せな景色が歌舞伎座に爆誕していました🌸ちいちゃいけど3人ともしっかり役者さんとして生きていて立派でかつ可愛いのです✨私は母性は強い人ではないし子どもは面倒だと思うやなやつなのですがメロメロになっちゃいました★

劇中口上が行われ菊五郎さんの挨拶が嬉しい。菊五郎さんと萬壽さんのコンビの舞台の思い出も鮮やかに心に蘇ってその絆も眩しかったです。
口上のために役者さん達舞台の上で平伏するのですがその平伏の仕方がお役それぞれでその役柄もその役柄の身分もよく現れたかたちだと感じ面白かったです。そのそれぞれの違いの見比べを楽しみました。
ついずっと芝翫さんを観てしまっていましたがぺたーとした形はイスラムの方々の祈りのかたちにも似て思えました(正式な形に詳しくないのであくまでも印象ですが)

母と別れ
(山姥も絶対強いのだし一緒に仲間として来てもらえばいい気がするけどダメなのかあ)
小ちゃくも堂々と花道を去る怪童丸!
ご見物にたち幸せそうでした
そして幕外で芝翫さん役得でした😆✨怪童丸の後見人?的立場とのことで最後は誇らしげに怪童丸の後を追う芝翫さんの花道の闊歩で幕!彼のファンとしてとても嬉しい一幕でした🌸(ちょいちょい執事的に怪童丸のお世話してあげる仕草があるので強面姿とのギャップがあってちょっとそういうの私弱い。くそう。)(【いもり酒】のおとーちゃん出来る?やらない?)


今日も素敵で無敵な一日と
なりますように

では、また