おはようございます
いつもお読みくださり
ありがとうございます

新宿
シアターミラノ座
歌舞伎町大歌舞伎

感想③

ネタバレあり

新作歌舞伎
福叶神恋噺
落語『貧乏神』より
小佐田定雄:脚本
今井豊茂:演出


上方落語の新作【貧乏神】をもとにした新作歌舞伎。小佐田定雄 脚本、今井豊茂 演出。
桂枝雀の初演は1980年
主人公となる貧乏神の「びんちゃん」は人気キャラクターで他作品にも登場するほどなのだそうです。
その男神だった「びんちゃん」の設定を女神に変更しての上演。

作品の見比べが出来ていないのでどれ程の違いがあるのかわからないが七之助演じる「おびんちゃん」が最初若干神様としてのプライド高めのギラギラ貧乏神で、でも取り憑いたはずの男に惚れてしまい、世話やきで働き者でご近所の人たちにも親しまれる存在になる可愛らしさを、楽しむ。

名前の変化が存在の変化になるところが良いなと思うし、厄介な存在だったものたちが希望ある変化を遂げる優しい物語でした


🌸

落語の辰五郎は男臭い人物とのことだが今回の歌舞伎の辰五郎は虎之介の柔らかみが活きる歳下甘え上手ダメ彼氏な感じ。職人というよりは没落したいいとこのお坊ちゃんといった雰囲気。
もっと現代的なズルさがある感じでね。
客観的に見ると人に自分を世話させてばかりのタイプの人間で(ヒモ慣れしてる男は相手の世話は甲斐甲斐しくしてくれたりするものだと私は思い込んでいるから所謂ヒモと定義するのは違う気がする)どうしてこんなに人に好かれるのかはわからなかった。なるほどこれなら男臭い辰五郎に男の貧乏神のほうが憎めないバディ物になりそうで私的には設定を聞くだけなら原作のほうが好みかもしれない。(そして私が男同士のコンビが好きだからかな)
女性(人)の親切に甘えることしかしてない奴を憎めないように演じるのはかなりハードルが高いのではないかと思った。虎之介さんの奮闘と魅力と面白味でそのハードルを越えてきてくれたけど
(依存的関係としてとても生々しい関係に見えてなかなか私的好感度があげられなかった😂)

そんな辰五郎が大きく変化する出来事を経て大団円。ややこしいことは無くストレートに大ハッピーエンド!

🌸

七之助さんが踊りながらお掃除するところ楽しかったです。久里子さんぽみ。娘道成寺見たくなるよ。七之助さんに色々やってほしい舞踊もあるなあ。【将門】やらないの?

🌸

長屋の人たちの雰囲気をお弟子さん達素敵に作り上げてくれていました。山左衛門さんの活躍嬉しい。ちょっと押しに弱めなすんごいお人好し大家さん。優しすぎてあまり取立て厳しくなれずボロボロ長屋なのかも。

いてうさんは素敵な先輩大工さん役でした。結婚するならいてう大工が良い(笑)私は辰五郎タイプとは違うかもだけど困ったさんだから同じ困ったさんタイプの人と一緒になったらあっという間に破綻しそうです😂生活力も才能もない根無し草をパートナーにする人は相当のお人好しじゃなくちゃかな(笑)

新宿御当地ネタ?ということで
シャンパンタワーならぬ味噌汁タワーと共に(←これを後始末する七之助さんの仕草好きでした)おきゃぴ(辰五郎命名のあだ名)とホスト?さんたち登場。客席の壁のライトまで鮮やかに変化する大サービスぶり。客席もノリノリなご見物で手拍子もして一緒に盛り上がっていました。かなめさんの振り切りぶりがパワフルでかわゆかったです✨

勘九郎さんのすかんぴんは今回のオリジナルキャラクターでチラシのイラストよりもっと老け込んだ姿に感じました。超意外なところから現れるので近い席の方覚悟するべし!(笑)ラッキーだね!

🌸

新宿で歌舞伎できて良かったね
次回も、中村屋成駒家中心になるかわからないけど、また歌舞伎の幕が開くと良いね

どんどんさ、新宿の街がさ
歌舞伎に染まるの
楽しそうだもの

歌舞伎の幟も今回から開催のたびに街中に増えるかも(街の景観の規制があるかも?だけど)


楽しそうだよ!

新宿に歌舞伎公演を呼んでくれて嬉しいね!


今日も素敵で無敵な一日と
なりますように

では、また!