こんばんは
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團菊祭五月大歌舞伎
夜の部
伽羅先代萩

感想です

雀右衛門さんの栄御前はどうしても彼自身が抑えようとしても優しさが溢れてを感じて何か不思議でした。雀右衛門さんがつとめるなら政岡役側の人?なのではないかと思いました。ヒールじゃない気がするベビーフェイスだよなと思いました。でも冷酷さが漂うお芝居をなさっていました。

🌸

私の中の政岡の記憶は
玉三郎さんと坂田藤十郎さんが強い
(=感想書くとき自然に比較対象にしているということ)
御飯作るところはどの方を見ても自然に玉三郎さんと比較しているように思います。
菊之助さんの政岡は
ご飯をつくるところはまだ手順通りこなしている段階で私を陶酔させてくれる感じはなくお子たちとのやり取りもせっかちな感じがしました。政岡の背後にそれぞれやってきて様子を見に来て叱られるとこ私玉三郎さんの政岡で観たとき大好きなところでした。思い入れが深くて。思い出すだけで今も泣いてしまうくらい好きで。だから特にそう思ってしまうのかも。
歌舞伎は多分私達に合わせてスピードアップしてくれていっているけど歌舞伎役者のその呼吸でご見物を染め上げてじっくりなひとときも私はとてもいとおしいので貴方で私を染めあげてとくるおしくもなりました。
我が子を殺されてからの、愛情ある母親としての己を圧し殺し我が子を殺されるままに主を守る従として若君を庇い立つ姿にゾッとする凄味がありました。菊之助さんの無言の中のでも何か表現の豊かさのようなものがあるのとてもおもしろいです。
この凄味は八汐の凄味にも似て。
一瞬どちらも悪とも思えるような。栄御前が勘違いするのも納得できる菊之助=政岡でした。

米吉・芝のぶが並ぶ胸熱
チラシにお名前が掲載されることが難しくても応援者の声がいっぱいSNSに並ぶことに彼の実力と人気を感じます
先代芝翫のことや現在懸命にリハビリにつとめる福助や小さな頃からの成長を知る児太郎と。成駒屋の女方たちのこと、その人気と芸とで彼にさらに支えになってもらえたらと希望も勝手に抱いて。彼から見た先代や福助児太郎をもっと発信していく権限が増えないかなとよこしまな気持ちを私は・・・ごめんなさい

(今日から歌六さん休演で芝のぶさんが代役で八汐をおつとめだそうです。すっごいことですね!でも真女形の芝のぶさんが八汐?!迫力は凄まじそうですけど!)


丑之助さんは子役らしい演技も保ちながらきっちりと演じていてバランス感覚の良さを感じます。死体としての演技も立派だと思います。私なら寝てしまいそうですもん。
種太郎さんも品よくおつとめでした🌸

歌六さんの八汐こわかったけど
日本人男優が演じる【女】の線の太さのある感じに私はセクシィさを感じるぽいので好きなのよう
八汐、仁木弾正の妹よね?歌六さんが團十郎さんの妹役なのかと思うとなかなか楽しいです

【床下】
右團次さんの荒獅子男之助は隈取りの赤が迫力で右團次さんから滲む忠臣ぶりが面白かったです。生真面目なような男臭い感じ良きです。仮名手本忠臣蔵で大きなお役つとめるなら彼は何のお役が良いのだろうかと考えていました。ネズミさんの奮闘回転ぶりも見事でした。倒れたときの手の動きがネズミらしいと思えて感動でした。

團十郎さんの仁木弾正はまず煙が美しかったです。良い塩梅で團十郎さんのお顔が見えなくならずに消える煙。超腕の良い浮世絵の摺り師が絶妙なグラデーションを見せる技で色付けたような見事さでした。いつもと何が違うのでしょうか。三階席にも良い香りが届いていたように思いました。
その煙からあらわれた横顔が錦絵そのもので目の輝きと悪なニヒルを目撃できてウキウキでした。花道の歩きぶりもガッツリ見たかった。ビンボーしばらく外界には降りられそうにないのが悔しい。でもこの光景だけでなかなか満足でした。
もっと、もっと、大きく
そしてもっとご見物の息をとらえられるはず
だがいい眺めでした



うまくいえないけど
なかなか今までスポットライトが当たりにくくなっていた役者たちや若手たちを伸ばさなくてはいけない使命感だったりを今の四十代五十代の脂が乗る人たちが背負ってしまって自分の輝きをそのために殺してるのかと思うときもあって
この人たちが実力にあった人気を得るなり育つ(育てる)時期を乗り越えたら
何かが変わるのか
深まるのか
もっと舞台の上華やぐのか

何か、何かはわからないけど
何かを
歌舞伎界が突破していければいいなと思いました

みんなが活き活きとした舞台に
もっともっとなっていけますように🙏

難しいこと考えるの苦手だし
思い込み激しいので
自分の見る目が無いだけだろってツッコミどころ・・・です

みんなで忠臣蔵
ほんとうに歌舞伎界総出で
仮名手本忠臣蔵の通し

やらないかなあ