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さて

團菊祭五月大歌舞伎
昼の部
極付幡随長兵衛



先代の團十郎さんの幡随長兵衛
客席通路に現れた十二代目を大歓迎するあったかい空気感がお芝居の進行と長兵衛というお役と重なりあってとても印象深く心に刻まれています。すごかったのですよ!わっ!!!と空気が喜びで弾ける感覚😌懐かしいです。

なので当代が歌舞伎座で幡随長兵衛に挑むこと嬉しかったです


当時のポスター
昼の部は喜撰から幕見した記憶

水野を菊五郎さんでちょうど今月は記憶が重なるような配役でした

(長松をつとめていたの玉太郎さんなの)

菊之助さんの水野の第一声
当代團十郎と並ぶ姿
舞台の上は息子たちですが
↑のポスター当時の記憶が蘇ってくるようでした
菊之助團十郎という両優が團菊祭の舞台に並ぶ嬉しさ。菊之助=水野が團十郎=長兵衛を惜しむほどになる火花散らすやり取り。それを目に出来て良かった✨

劇中劇である【公平法問諍】が偉く面白くて(市蔵さんの魅力大爆発)このまま観ていても最後まで楽しめちゃいそうでした。そこからの【長兵衛待ってましたの大登場!】を引き立てるにはもうちょっと退屈なふうに演じてもいいのかも?!と思うくらいでした😆(と書きつつみんな生き生きしてて変わっちゃったら勿体ない)
舞台番の奮闘気配りぶりだったり芝居小屋の当時の様子も味わえて好きです。

脇たち、若手俳優達、活き活きよく生き
芝居の空気を素敵に生み出していたように思います。
團十郎さんをリーダーとしてキラキラしてる感じだったり若々しく眩しく心地よかったり
男どものバチバチだったり
小競り合いの鮮度や😌
薫風です。良いものです。

児太郎さんはずっと團十郎さんと組んできたからこその息の合い方が深まっていっているのだと思うことが出来ました。思う、というのは私は多くはこの二人を追いかけてこれなかったから比較・判断材料が少ないからです。でも、いいな、これから二人がどんな息の合い方丁々発止を見せてくれるか楽しみだなあと感じたのでした。二人の間にこそ生まれる色っぽさの深まりを楽しみにしています。坂田藤十郎さんの夫を想う色っぽさ歌舞伎の男女の着替えの仕草の美しさ至宝でした。いつかここに至るですよ児太郎さん!

長松役の子が溌溂とおつとめで素敵でした。台詞が抜けてしまったのを團十郎さんが助けてあげて客席がほっこりする場面も。あとで團十郎SNSを読んだら彼はそのあと悔しくて泣いてしまったとのことでした。團十郎さん謝ってらして😌真っ直ぐで気持ち良いお芝居をするこの子にご見物は引き込まれていたと思うので悔しさに負けず舞台好きでいてほしいです。歌舞伎座のたくさんのご見物のオーラに挑む貴方は凄いです!

團十郎さんは比較するとどっしりと落ち着いて不動な様子の中でも控え目な印象でした。私はもっとたっぷり?濃ゆい感じでも好きですがでも彼の長兵衛のちょっと一歩引いてでもみんなを見守っている感じは実際の彼自身の生き方や普段も出ているのかもしれませんね🌸

水野達との最後の戦いの場面は
先代團十郎さんの、覚悟してここにいる漢が追い詰められていく色っぽさと迫力が壮絶で、その【死】と向かい合う幡随長兵衛のカッと見開いた眼光凄まじかったです。【カッ!】とした感じなのです。地球が生まれてはじめて大地に降りた雷みたいな創世レベルの光を思い起こせます。
当代もやはり凄まじいですが、今回はシャイ?さを感じたのは私が濃ゆい味に慣れすぎてしまっているからなのかと判断に迷い中です(私自身が芝翫さんをずっと追いかけ続けてきた影響か)團十郎さんのリアルレベルが強いからでしょうか
でも追い詰められこのあと首だけになったとしても動いて勝ってしまえそうなものも感じます。そこに私は歴史上敗者となる側悪とされ迫害された側の存在だったりを描き出せる当代の優しさと魅力を思いました。(やっぱりちょっぴり仁木弾正混じってるのか)


ああ。うん。優しいのだな
團十郎さんは優しいのだと思います




今日も素敵で無敵な一日と
なりますように

六十手前の芝翫の新たな一歩一歩を盛り上げていきたい気持ちが溢れかえって拗らせ連日お見苦しい姿を晒していますm(_ _)m
彼の過去の功績も歩みも(客として一緒に歩んだものもありますし)若手伸ばしごろとはいえ後まわしがちにはさせぬものかと藻掻いています。彼ももっとまず彼のファンへ(そして多くの人たちへ)心を届けられていいはずです🌸

では、また