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追悼 市川猿翁

スーパー歌舞伎 ヤマトタケル(新橋演舞場、1995年)アンコール放送

NHK-BS

2024年11月05日放送回

4時間ノーカット

(児玉竜一インタビュー、アナウンサー中條誠子語りパート有り)


視聴しました



猿翁さんの歌舞伎役者の匂いの濃厚さに酔い痴れました。今も活躍の面々には、この当時の若さ・初々しい姿を目にできて愛おしい。今の抽斗が増えてちょっとやそっとのことでは動じないだろうその姿との比較楽しかった。

歌舞伎役者の匂いの濃さの魅力を比較すると2024年版はやっぱり爽やか強め若手花形公演なのでしょう。まだどんな色にでも成れそうな無垢さを感じる團子さん。彼がこれから先どうお祖父さまと向き合っていくのか当代の猿之助さんはどう関わっていくのかお父様の中車さんが師として親として抱えていく難しさや壁はなんだろうか、とよぎったりもしながら視ました。血はただの【物】で無くなる時は無くなるものなのでこだわりや関心は持ちたくないと思っているくせに私は矛盾してるのかもしれないけれど。

ややこしいことは考えられない単細胞ぶりでどう言えば良いのか・・・

血の繋がり、ルーツを求めるとかそういうことだけじゃなくて

中車&團子が憧れや追い求める存在として猿翁さんをさだめとしたのなら

どう闘っていくか

どんな姿を見せていってくれるか。

わくわくするぞ!でいいか😆✨

猿翁さんをさだめや心の根っこにしている役者さんは多く、それぞれの輝きも、楽しみ。


猿翁さんはイデアを成した?という感じ?私と世界は猿翁さんを喪った。でも猿翁さんをイデアとする役者さんと向かい合っていく喜びがこの地上にはある。次の世代も猿翁さんを憧れとしてしまえるくらいな彼らの素敵な闘いを私は観たい。


なんのこっちゃかわからなくなってきた😇



感想に戻ります。


私が観た2024年版は大碓命&小碓命も橘姫姉妹も早替りしていましたがこの1995年版は橘姫姉妹が同役者ではないので無しでした。笑也さんのツンデレぽさのある表情がかわいかったです。



熊襲退治のところはこの映像版でも小碓命の衣裳が好き。虹色の腰巻きみたいなものが男性姿に戻るために後見によってはぎ取られるときの虹色の活き方。美しかったです。この映像でも男性姿になってからの白い衣裳は役者の動きが能く見えるなと思いました。



焼津の場面は私の記憶違いでなければ敵の肉体を火で始末(弔う)するところのやり取り1995年バージョンのほうが好きな気がしました。さっぱりしていて。

2024年バージョンは目には目を歯には歯を的台詞をタケヒコが言っていた記憶で闇がジワジワとそばに来ている感じがわかりやすくなっていた?

台本読み比べしたほうがいいのかな。

そして歌六さんの旗扱いぶりカッコ可愛かったです(肉体の存在感と安定感と衣裳の着膨れ感とツボに入った)



『英雄色を好む』というのか

太古の制度なのだろうし、とはいえ

『オンナノコミンナイチバン』的なのを納得させちゃう包容力とナチュラルな甘え上手ぶり色っぽさ猿翁さんおそるべしな魅力でした。でも小碓命より大碓命のオンナノコダイスキぶりのほうが欲を隠さずわかりやすくて好きかも(←現実的には大碓命の迫ってきかた大嫌いですけど。悪役スキーとしては。)



葛藤が生まれ得るほどには

父親との関係性が小碓命にはあるのだと思ってしまうと苦しんでいる彼には申し訳ないけど眩しくも思う姿かもしれないと、血迷ってみたりもする。



今回の放送目にできてよかったです。


当代猿之助のヤマトタケルとも今なら向かい合える気持ちです。すぐ彼で再演が無理だとしてもせめてシネマ歌舞伎版は目にできるようにしていてほしいです。



今日も素敵で無敵な一日と

なりますように


では、また