こんにちは☆
本日2回目の投稿です。
いつもお読み下さり
ありがとうございます
16日は
新橋演舞場
歌舞伎座夜の部
1日芝居見物でした
さすがに体力が…大変だった(笑)
感想書き上げたものからアップしていっています。
読みにくいかと思いますがご容赦くださいませ。
二月競春名作喜劇公演
行って参りました☆
ネタバレ全開
思い出すまま感想を書いているので作品の時系列とはちがう順になったいるところもあると思います
勘違いも多いかと…
おゆるしくださいませ
華の太夫道中
北條秀司…作 『太夫(こったい)さん』
大場正昭…演出
京都島原宝栄楼の台所
第一幕
終戦から三年経った頃
中秋の曇った日の午前
第二幕
前幕の翌る年
十二月に入って間なしの、底冷えのきつい晩
第三幕
前幕の翌年
晩春のよく晴れた日の昼下がり
※作品の舞台となる"宝栄楼"は
昔からの古格を厳守している
京都洛西朱雀町に300年の歴史を誇る官許の島原遊廓、という設定。
お芝居がはじまって圧倒されるのは京都島原の宝栄楼の台所の景色
生活感と美しさと
神は細部に宿る、の通り見惚れてしまいます。
この日三階席最後方だったのですが、神業のミニチュア作品を見ているような引き込まれる感覚にくらくらいたしました
そこに役者さんたちが
各々のお役の人生、生活、日常の役割を生きていて、宝栄楼にさらに血が通い輝きと活気に満ちます
戦後三年という背景
重苦しそうな印象がありましたが
背景としてしっかりとその時代が息づきながら、あたたかさやふっと笑える要素がいっぱいで、軽やかにすら感じました。
そして
例えば掛け時計や電話機やラジオから流れてくるブギウギのお歌に
ふっと
亡くなった祖母の生きてきた時代だ!
と強く感じさせられて
この舞台の上に生きる人たちがみんな
祖母の分身のような
なんだか
とても
いとおしい気持ちになって
涙腺がゆるむゆるむ
この宝栄楼の中はどこか時が止まっているかのように見えるけれども
確かに時代は変化し続けていて
宝栄楼の中にも変革の嵐が起こり
太夫たちが女将のおえいに要求書をつきつけます
そこに妹おきみを太夫にしたいという男が現れ、輪違屋の隠居や仲居頭さんのすすめもあり、要求書をつきつけてきた太夫たちへの面当てにも、彼女を引き取ることにし男に二万円の借金の小切手を渡します。
ところが…
男が去ったあと
おきみは
二人は兄妹ではなく
"夫婦"だと話し
お腹には赤ちゃんが宿っていて
お産するためにここに来た、
ここは赤ちゃんを産むところではないのか、と
騙されたー!
と大騒ぎも
男は見つからずひどい
一体どうなる?!
最初にも書きましたが
素晴らしい宝栄楼のなか
朝の人々の様子、"日常"を生きている姿が面白くて面白くて!それぞれがお膳を持っていて食べる場所も立場によっていろいろだったり、すすき売りさんがやってくるのに、それどころじゃなくて追い返されちゃったり
太夫たちの要求に対して
女将おえいの話す内容も筋がしっかりと通っていて、ハッとしました。
女将おえいの情けで太夫として置いてもらっているおきみ。今は出産もして赤子は里子に出し、懸命に稽古に励むけれど…
三味線とお唄の指導
お声もすこぶるきれいで
懸命なのもわかる
でも
覚えられないおきみ。
おえいはイライラしちゃったりするのですが
そんな中でも二人の交流と二人の心根のあたたかさが感じられて好きな場面のひとつです
輪違屋の隠居の善助さん
お芝居を見ているときはいまいちどういう立場の人かぴんと来てなかったのですが
女将のおえいとは古馴染で
女将にちょくちょく会いに来ている、ということらしい。
祇園の舞妓と若旦那だった頃の恋、
その当時の強い想いを会話する場面は
…胸きゅんでした
当時は一緒になれなかったけれど、今は事実上のパートナーとして日々を重ねていっている、ということでしょうか
すてき
その隠居と女将の会話の場面では
電灯がチカチカして停電しちゃうのですが
消えそうになる電灯に隠居さんが話しかけたりしてね(笑)
そんなやり取りも祖母を思い出したり、日常のなかのあたたかみ長い付き合いの絆をお二人が醸してくれてほっこりと。
デート?したときのお金を割り勘にするところの仲良しぶりも印象に
叱られたおきみが出ていこうとするのを引き留めて
おうどんを食べたり
近所で事件が起きて
その話題のなかで
我が子を思い出し会いたがるおきみを連れてみぞれ降るなかその子のもとへいくおえいさん。なんだかんだ、やさしい人です。
(隠居がお父さんのよう)
(メインの面々のストーリーが進みながら太夫さんたちの人生もちらりちらりと描かれて行きます。悲喜交々)
(おきみさん、なんだかんだ、おうどんをたくさん食べてたお腹大丈夫なの?そのやり取りにも祖母を思い出すわたし 笑)
ふと、おえいさんが
芸事などはなかなか覚えられないけれど子を想い
行方知れずの夫を信じる
おきみの姿に
自分の生き方と比較して
葛藤や苦悩をみせたりもして
胸がしめつけられます
おきみを
今や我が子のように思っている、
という女将に
(おきみさんも本当のお母さんのように思うと)
またまた涙腺が壊れました
どうも
弱い。
こまる。
こまる
いろいろな絆のかたちがあります。
し、
絆を育んでいった喜美太夫と女将はとってもあったかい人たちだと思います。
島原で太夫道中が再興され
宝栄楼のなかはその支度でいっそう
華やかに
しかもしかも!
宝栄楼が重要文化財に指定されることに!
宝栄楼の中は
太夫道中の人々に
洋装の人たちに
華やかなカオスぶり
すごいです
そんななか、神戸の会社の社長が
おきみを正妻に迎えたいとやってくるのですが
その社長こそ…
あんたか!
身重の妻置いてどこ行ってたんだ?!
大切な子を里子に出さなきゃならなかったり
どんだけ心細い思いをさせたか!
苦労させたか!!!!
もう!!!!!
箒で掃いちゃうぞ!!!
と思いますよね!
連絡とれなくなっていたの
許せないけど!!!
彼は彼で
懸命に生き抜いて
ここまでになり
帰ってきてくれたのね!
とそこは素直に喜ぶことにしました☆
(坊やも実父に再会できます)
(この社長さんの社員さんのなかに大瀧一眞さん発見。元気そうで何よりです。私はSNSはAmebaでいっぱいいっぱいで他のものまでなかなか閲覧したり出来ないので、他では発信してくれているかもですが…にゃんこは…元気かしらん?)
宝栄楼のなかが
しあわせな空気に満ちます
太夫道中
美しく愛らしく
お茶目に?
何より
たくましく
個性的に!
太夫さんたちが八文字
おきみさん
喜美太夫は…
立てば芍薬
座れば牡丹
歩く姿は
土俵 入り(笑)
ええっ?!!!!
う、うん!!!
よかったねぇ、女将
なんだか長ったらしくなっちゃいましたが、書ききれないぐらい、役者さんたちお一人お一人が"この時代の日常"を舞台の上で生きていてワクワクでした!
思い出すこと
思うこと
追加修正あれば
改めて
素敵で無敵な一日を
お過ごしくださいませ
では、また