昭和55年(1980年)
NHKホールにて録画
平家女護島
俊寛
俊寛=十七代目中村勘三郎
海女千鳥=中村雀右衛門
丹左衛門基康=中村吉右衛門
平判官康頼=河原崎権十郎
丹波少将成経=市川海老蔵
瀬尾の供侍=
中村四郎五郎
中村助五郎
中村京右衛門
山崎権一
瀬尾太郎兼康=市村羽左衛門
竹本連中
浄瑠璃
<前>豊竹和佐太夫
<後>竹本叶美太夫
三味線
豊沢瑩緑
(すごく聴いていて気持ちよかった!)
おはやし
三味線
杵屋栄蔵
鳴物
田中伝佐久
ほか
(※皆様公演当時の名前のままです)
この映像の解説によると…
近松門左衛門、晩年の名作『平家女護島』の二段目を歌舞伎に取り入れたもの。
十七代目が、兄である初代吉右衛門さんから受け継いだ舞台。度々手掛け、中村屋得意の出し物となっている。
1979年アメリカ公演で好評をはくした。今回はその折の演出を取り入れている。
(どこだろう)
十七代目の仕草とともに、袖のカタチが綺麗で、それも印象に。
俊寛。
“娘”になった千鳥のために
闘い島に残る“父”なのかな、と思っています。
好きな作品です。
見ていると
俊寛を島にひとりぼっちにしたくなくて
ソワソワ、ソワソワ
…なんとなく
祖母との最後を、思い出す作品でもあります。
初めてのショートステイに送り出したその日が、お別れになってしまったのですが
私に向かって一生懸命伸ばされた祖母の手が、
今も忘れられない光景です。
久里子さんはよくお父様に似ているのよ、と新派のお芝居を観に行ったときに隣の席の方にお話ししていただいて
それ以来
その時見た舞台の久里子さんの目の輝き(目の端に満天の星空があるみたいな綺麗な輝き!)を思い出しながら十七代目を想像してみています。
俊寛は哀しい物語ですが、
昔、新潮文庫『藤十郎の恋・恩讐の彼方に』という菊池寛さんの短編集で読んだ俊寛は救いがあって嬉しかったなあ。
この短編がそもそも、歴史上悪人とされているような人物を違う確度からの視点で見直しているようで、ひねくれものの私は、その菊池寛さんの視点が好きでした。
改めて読み直してみようかな
今度のNHKホールで行われる古典芸能鑑賞会、八代目芝翫さんの俊寛は、芝翫さんとしての俊寛は、どんなものになりますでしょうか。
そして、歌舞伎以外にも素敵な芸に触れられるチャンス…!
…気になる…!!!