鳥取県鳥取市に、「青谷上寺地遺跡」というのがあります。
そこから2001年4月に、ものすごいものが発見されまし
た。
弥生人の頭蓋骨がまず、見つかります。ここまでは、珍しく
ありません。ところがその中から、ナマの脳ミソが発見され
たのです。
ミイラ化したものではなく、保存状態の良いナマの脳だった
そうです。それが3体、見つかったということでした。およ
そ1800年前の人間の脳です。
その場所は地下水が豊富にあるために、酸化が防がれて有機
物を分解するバクテリアが活動できなかったため、保存され
たと思われます。
そのうち最もよく残存していたのは、30歳前後で死亡した
と考えられる女性で、300グラムの脳が残されていました。
次に多かったのは熟年男性の脳でして、こちらは230グラ
ム。
女性の場合は頭蓋骨に損傷がないので、病死したのだと思わ
れます。卑弥呼のいた邪馬台国は90歳以上まで生きる人も
いたということなので、30歳が寿命ということは絶対あり
えません。病死です。
ただ男性の頭蓋骨には致命傷となったと特定出来る傷跡があ
ったということなので、戦死と考えられます。
残念なことに、この3体の生脳から、DNAは検出出来なかっ
たということです。