福沢諭吉が「天は人の上に人を造らず」の後に言ったことこそが名言なのです! | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

ブログの説明を入力します。

福沢諭吉が『学問ノススメ』の中で言った「天は人の上に人

を造らず」という言葉は、有名です。しかしここだけを取り上

げるのは、あまりにも愚かなのです。何故なら諭吉のこの言

葉は「平等」を訴えるためのものではないからです。

 

勿論「不平等」を訴えたわけではないですが、この言葉はそ

うした平等・不平等とは違う次元で述べたものです。その証

拠に、「天は人の上に人を造らず」の後に「されど・・」と続け

ています。

 

その後に言ったのは、「世の中には人間の上下が明らかに

存在する。天から世に送り出された時は同じなのにも関わら

ずだ。これは、天の手から離れてこの世に誕生した後の心が

によって生じた上下である。だからこそ学問をすることが大事

なのである」という内容のことです。

 

要するに、「人の上に人を造らず」は天からつくられた段階、つ

まり「生まれた時には」という意味です。そしてその後の生き方

によって差は生じるということを、強調しているわけです。だか

ら『学問ノススメ』なのです。

 

後に続く文言を省いて「天は人の上に人を造らず」だけを取り

上げたのでは、福沢諭吉の趣旨を無視してしまいます。

 

というわけで、諭吉は学問を例に取り上げましたが、この「学

問」は昨日書きました「後天的なもの」全てを当てはめて良い

でしょう。努力・工夫・経験・行いや心がけなど、後天的なもの

全てが大事と、言っているのだと思います。