最近はあまり聞きませんが、酒飲みのことを「左利き」とい
います。その理由が、なかなかです。
かつて日本に、いや今でも日本にはあると思うのですが、
金山。それを掘る人夫は、作業の時に右手に槌を、左手
に鑿(のみ)を持ちました。
そのため、右手を「つちて」、左手を「のみて」と呼ぶように
なりました。
一方で、かつて酒好きの人は、おちょこを左手に持って飲
むケースが多かったそうです。というか、その方が通とされ
ました。
おちょこよりグラスやジョッキでのビールや焼酎が多くなっ
ている今でも、右手は箸を持ってつまみを食べるのに使う
ためにグラスやジョッキを左手で持つ人は少なくありません。
つまり左手は、酒を飲む手というわけで、別名「のみて」な
わけです。これを鑿(のみ)を持つ場合の鑿手に引っかけ、
酒好きの人を「左利き」と呼ぶようになったそうです。