聖徳太子に関する認識や鎖国を否定するなどの改訂があっ
たばかりの日本史教科書ですが、また新たな改定案が出さ
れているようです。
明治維新が下級武士たちの反乱から生まれたことを、認識さ
せるそう。まあそれは、事実でしょう。そして維新の中心となっ
た薩摩藩と長州藩は、多額の負債を抱えていたことで共通し
ています。世の中が根本から変わってしまえば借金を踏み倒
せると踏んでの行動だったことは、否定できないでしょう。しか
しそこまで、教科書で書けるのかな。
あと、戦国時代から江戸時代にかけての経済に関しても、載
せようということらしいです。そして日本が銀の生産地だったこ
とも、伝えるそうです。
詳しいことはわかりませんが、室町末期から戦国時代までの
日本は、世界の6割の銀を生産していました。だから、イエズ
ス会に狙われたのです。
ただその銀の生産は西日本に偏っており、東日本は金の生産
が盛んでした。
なので江戸時代の日本は、江戸を中心とした東日本は金貨で
ある両、大坂と京都を中心とした西日本は銀貨である貫が使
われていたのです。そして「両替」という言葉が、生まれたので
す。
この「両替」という言葉の成り立ちは、知っトクべきでしょう。江戸
と大坂を移動する場合、「換金」が必要になります。「両から貫へ」
或いは「貫から両へ」、いずれにしても「両を替える」か「両へ替え
る」です。従って、「両替」となりました。「貫替」でも良いのですが、
言いにくいのに加え、江戸に幕府があったので、江戸目線になり
ます。なので、「両替」という言葉が生まれ、今日に至ります。
換金を行なう「両替商」は、その際に手数料を取ります。それによ
って潤い、融資も行うようになります。今の銀行の、元祖でしょう。
その辺のことは、教科書で知らせるべきでしょう。