幕末の、勤皇派と徳川幕府が戦っていた時、幕府は大金を投
じて兵力を増やしましたが、それでも薩摩藩らの兵力は凄く、
幕府の財政は底をつきました。
そんな幕府に金を貸したのが、フランス政府でした。当時のフ
ランスは、ナポレオン3世の統治下。あの有名なナポレオンの、
甥っ子に当たります。
この頃徳川幕府は、ナポレオン3世統治下のフランスと、つな
がりがあったのです。
フランス政府が幕府に貸した金は、600万ドル。日本の現在の
貨幣価値で、7億円でした。
幕府はこの資金を元に、給料付きで兵を広く募集しました。しか
し優秀な人材はすでに幕府の窮地を見抜いていたせいか、集ま
ったのは浮浪者やチンピラばかりで大した戦力にはならなかった
ということです。
そして大政奉還により、幕府はなくなり、フランスは金をドブに捨
てたようなものとなってしまいました。恐らく、取り返せてはいない
でしょう。
それにしてもフランスは、幕府に肩入れすることで日本との関係
を密にし、米英などの列強より優位な地位を得ようとしたというこ
とですが、それだけ日本の評価は高かったということです。
ロシアも日本への接近を試みていましたし、開国に成功したペリ
ーはその後世界的に英雄扱いされたのです。