実力がなくて頼りないことを、「ヘナチョコ」といいますね。
この言葉の由来ですが、ともすれば「変なチョコレート」
を、思い浮かべてしまいそうですが、違います。
この言葉の誕生は明治14年頃のことでして、まだチョコ
レートは普及されていませんでした。
神田の料亭で、野崎左文という新聞記者が、仲間と飲ん
でいました。ところがそこで、或る土製のお猪口に日本酒
を注ぐと、泡を立てた後に酒を吸い込んでしまったのです。
野崎左文は思わず、「変なお猪口だな」と言った後、「変な
猪口だから略して『ヘナチョコ』としよう」と、それを名付けた
そうです。
以来、役に立たないこと、未熟者のことを、「ヘナチョコ」と
言うようになったのです。ということで、「ヘナチョコ」は、「変
なお猪口」の略なのでした。