まるで漫画かトンチ話のようなイザナギとイザナミの最初の性の話 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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日本の神は、当初全て、「両性具有神」でした。途中から男女

の二体に、分かれたのです。


人間にもそれを当てはめ、男と女は元々一つの体だったとい

う考え方が、日本人の原点だったと思われます。そして、かつ

て自分と一対だった相手を探す行為が、恋愛。それが見つか

り、元の一対の体になろうとする行為が、性行為。


一対が無理だとわかった時、ならば2人の愛の結晶と分身を

生み出そうとして見出した方法が、出産。というのが、本来の

日本人の愛の神話的概念でした。


両性具有神から男女の二体に分かれた最初の神が、イザナギ

とイザナミです。そして『古事記』には、この二神が最初に性行為

に及ぶ様子が、描かれています。


まず、女性神のイザナミが、言います。

「私の体は、だんだん成り整ってきました。だが、まだ整わない所

が一ヶ所、あるのです」


それに対し、男性神のイザナギが、返します。

「私の体はだんだん成り整ってきたのですが、出来すぎた所が一

ヶ所あります。だから私の体の余分な所をあなたの体の足りない

所に刺し入れて、国を生もうと思うのですが、生んでくれますか?」


イザナミは、「まことに結構なお考えです」と言って、了承したという

ことです。私の創作では、ないですよ。古事記に書かれた、やりと

りです。


だけどいかにも、先述した日本人の愛の概念そのものですね。「人

こそ国」という武田信玄の考えに基づけば、イザナミに国を生んで

欲しいという言い方も理にかなっているのです。


しかもこの2神、その性行為の方法をセキレイの交尾を見て研究

したというところが、微笑ましいですね。


セキレイは、いたる場所で見かけます。町中でも、人間に愛嬌を

振りまいています。この人懐っこさは、イザナミとイザナギの話を

知れば、納得というところでしょうか。セキレイが2神に性行為の

手本を示さなければ、日本人も日本国も、誕生していなかった?

のです。


まあ、愛の原点はここにありで、この古事記の話を映画化し、私

は若き日に戻り、ぜひイザナギ役をやってみたいものであります。