今よりはるかに車酔いがひどかった平安時代とそれに果敢に挑戦した和泉式部の凄さ! | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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平安時代の車酔い、といっても当時に今のようなエンジンで

走る自動車があったはずが、ありません。ここでいう車は、牛

車のことです。


『今昔物語』の中に、平貞道と平季武、坂田公時の3人が牛車

に乗って賀茂祭の行列を見に行った際、車酔いしてしまう話が

あります。これは、実話のようです。


特に乗り慣れていない人などは、振り回されたり、ぶつかったり、

引っくり返ったり、とにかく大変なのだそうです。馬のように速くは

ないものの、揺れはひどいそうです。


勿論これも、慣れとか技術の問題は、大いにあります。コツをし

っかり修得してしまえば、それなりに楽しいものでもあったのか

もしれません。ただし、簡単なコツでは、なかったようです。


この牛車において、更なる難題というか難技に挑戦したのが、歌

人の和泉式部です。


和泉式部は、男を何人も変え、奔放な恋愛生活や性愛生活を繰

り広げたことで、有名です。それは、数だけでなく、内容の過激さ

においても、かなりのものでした。


以前にもこのブログに紹介しましたし、すでに知る人ぞ知るところ

となっていますが、和泉式部はこの牛車の中でエッチをし、その様

子を赤裸々にエッセイに書いて発表しているのです。


単にイチャイチャしただけでは、ありません。揺れて合体するのが

難しいけどそれもまた楽しみのひとつであるとか、途中からは揺れ

が後押しするとか、もう本格的に事を行ない、それを世間に公表し

ているのであります。


凄まじいチャレンジ精神というか、性に対する探究心。そして身体

能力も、凄かったのかと思います。男をとっかえひっかえ、というよ

り、ついて行ける男がおらず皆逃げ出したということも、考えられま

す。彼女を、アスリート歌人と呼ぶべきか。とにかくチャレンジ精神

と身体能力に、敬服します。