タイトルにある二つの動詞、いずれも「なぶる」と読みます。意味も、
全く同じで、「いたぶる」、「力をもって苦しめる」ことを言います。
それでは、何故二通りあるか、どのように使い分けるか。これは、も
う字の如くなのです。
男篇に女が挟まれた「嬲る」は、男が女に対してのいたぶり行為。そ
して女篇に男が挟まれた「嫐る」は、女が男をいたぶる行為の時に
使うのです。
DV、ドメスティックバイオレンスは、男が女に対してのケースが多い
ですが、その逆も根強くありまして、増加傾向にあるそうです。
そしてこの「なぶる」という言葉、男女平等に書き方で表現されてきて
いたのです。日本の伝統でしょうか。
また、古代より性におおらかで、発展的だった我が日本人。SМとい
うプレイ形態は、国の誕生と同時くらいに始まっていたと思われます。
そんなところからも、「なぶる」が男女平等の漢字として存在し続ける
のだと、私は思います。女王様プレイは、古代よりポピュラーだったで
しょうから。
これが同性だったらどうなるか、恐らく、責め側主体というか、多数派
主体というか、男が男をいたぶるのは「嬲る」で女が女をいたぶるのは
「嫐る」でしょう。うまく使い分けて下さい。