イスラム過激派がよく口にする「聖戦(ジハード)」という奴。本来
マホメッドが口にしていたのは、「信仰の迫害に対して体を張って
戦うこと」なので、いわば「正当防衛」に近いもの。異教徒だから
殺しても良いというものではないはずです。
それを都合よく拡大解釈して、戦争の理由をこじつけているのが
ほとんどですが、それでも、あくまで連中のターゲットはキリスト
教であって、仏教は関係ないのです。
日本は、無宗教ですが、一応仏教の「多神教」という概念を大事
にし、価値観の多様化を美徳とし、様々な考え方を共存させるこ
とがモットーとなっている国なのです。
従って、イスラム教と考えは違っても対立して迫害を加える発想
はないため、イスラム過激派にとっても、仏教と日本はジハード
の対象になりようがないのです。イスラム教徒も、日本そのもの
に対する悪感情はないとのことです。
そして、アルジェリアという国は、親日の国でした。しかし、その
アルジェリア政府とイスラム過激派グループの組織の争いに巻き
込まれた日本人が、理不尽に命を絶たれるという、とんでもない
事件が起こってしまいました。
これ、犯人も犯人なら、人質の命を顧みず、こうなることが予想さ
れながら自分たちのメンツで攻撃をしかけたアルジェリア政府も
ふざけているのです。
アルジェリア政府に抗議をしかけるのは当然としても、その一方で、
今のこういう時こそ、日本の持つ、広く価値感を認める「共存の精神」
を世界中に発信し、広げるべきです。
物事の答えというのは、一つではありません。また、物事を見つめる
視野は、広ければ広いほど良いのです。答えを常に一つしか認めな
い、偏狭な視野の人間たちが、いつの時代も愚かな戦争を繰り返し、
人類の首を絞めるのです。
共存共栄の精神、広い視点、それこそ人類にとって何より大事という
ことを、世界で最も実践できている日本人が声高に発信していくこと。
今、ぜひ必要ではないでしょうか。