二足歩行と性欲の関係 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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トータルすると、人間ほどスケベな動物はいない。そう考えられます。

まず、発情期を持たない。これは、発情しないのではなく、発情しない

季節というのがないということです。また、様々な体位、様々な形態の

セックスが存在するのも、人間のみです。


その原因として、直立二本足歩行原因説が最も有力とされています。


大島清博士の残した『セクソロジーノート』よると、次のようなことが説

明されています。


「直立姿勢は脳の発達を助けると同時に、体を向い合せ生活する習慣

を生み出す。これが、言葉を作り出すなどコミュニケーションを格段と発達

させ、大脳の発達にますます拍車をかける。

一方、直立したことによって、人はセックスアピールを体の前面で行うよ

うになり、絶えず性的な刺激を受けるようになった。

これらが相関して、ホルモンだけでコントロールされていた性衝動が、や

がて上位の大脳に支配されるようになる。この大脳が、単に生殖のため

だけでなく快楽を目的にしたセックスを可能にした」


まさに、その通りだと思います。その他、皮膚が繊細で敏感にできている

ため、性器以外にも快感を覚える箇所、性感帯というものが存在してい

ること。そして、指先、舌先を細かく柔らかく自在に動かせるという適性が

あるため、その性感帯を刺激する手段を得ていて、「愛撫」つまり「前戯」

というものが存在することなども、加えられると思います。


ただ、大脳が影響している。その発達と言葉のコミュニケーションが連動

している。というのは、実に興味深い話です。SМの「言葉責め」などは、

二足歩行と大脳の発達がもたらした典型的な性文化?


日本は古来、性に対しておおらかであるとともに、それを神聖化し、成長

の道具にしてきました。だからこそ、タブーがほとんどなかった。あらゆる

ジャンルを、「これも人間のみに与えられた想像力のなせる業」と感謝し、

取り入れてきたのでしょう。


人間は、大脳によって性欲をコントロールでき、大脳によって性交ができ

る唯一の動物。そのため、性を思考力と想像力を鍛える手段として考え、

文化に結びつけてきた。


そして、そういう特殊な能力を人間にのみ与えてくれた天に感謝する気持ち

があったから、性を神と結びつける習慣が日本にはあった。「性」と「聖」が

ほぼ類語のように捉えていたからこその、おおらかさだった。とはいえない

でしょうか。あくまで、江戸時代までの話ではあるのですが。


大脳生理学と性を結びつけるメカニズムは、日本人は太古から理解してい

たのです。