R35GT-R18年間の歴史

2025年8月にて生産が終了するR35GT-Rだが、登場から約18年と超ロングライフのモデルだった。そこで初期から現行モデルに至るまでを私の感想を交えながら振り返ってみたいと思う。

 

開発から登場に至るまで。

 

時は2000年。R34GT-Rが後期型にマイナーチェンジしようとしてる中、次期型GT-Rの開発が始まり2001年の東京モーターショーにて「GT-Rコンセプト」が出展された。しかしその時点では後のR35開発責任者、水野和敏氏はR35開発に就いていなかった。水野氏はV35スカイライン・フェアレディZの開発が終わった際に役員からR35の開発を頼まれたそうだが一度断っていたのだ。

 

新しいGT-Rをやるなら世界のトレンドとなるパッケージを作り出しヨーロッパ車を超えるべきとの考えがある中、日産の今の状態では困難だと判断し断ったそうだ。

しかし2003年にカルロスゴーンから直々にR35開発へのオファーが届いた。そして"GT-Rコミッティ"という通常の社内の決済組織とは別のプロジェクトが発足した。ここではゴーンの即断即決の支持が得られるため上層部の反対なしにR35開発ができたのだ。

 

そして水野氏の最適重量理論に基づきプレミアム・ミッドシップ・パッケージの構想が生まれた。

タイヤグリップ以上のブレーキがあってもダメ、タイヤグリップ以上のハンドリングがあってもダメ。そしてグリップを得るためには重力・慣性力・空力の3つが必要で、R35では特に重力と慣性力だったそうだ。

 

まずボディについて着目点3つを紹介しよう。

 

①独立型トランスアクスル4WD

トランスミッションとトランスファーをリアに搭載している。そのため前後重量配分が改善され前後タイヤにかかる荷重の差が和らいだ。

またFRベースの4WDであることは先代から変わらないため後輪の荷重増加は強大なトラクションを得る上で効果は絶大だろう。

 

②超剛性のボディ 

トランスミッションがリアに移ったためボディ設計の自由度が広がり、センターのフロアトンネルが低くなり剛性の確保が容易になったそうだ。

またフロントストラットは従来の何枚もの鋼板を溶接で繋ぎ合わせる方式から、シェル構造の高真空アルミダイキャスト製となり軽量化&剛性アップしている。

そのため当時の高出力車では類を見ないストラットタワーバー非装着車となったのだ。

 

③軽量素材

ボディ外板部分はボンネット、ドア、トランクリッドにアルミが採用されたり、フロア下にはカーボン製のアンダーパネルを採用し空力を確保しCD値は脅威の0.27を叩き出した。

まだ着目点はあるが書ききれないので次に行きます。

 

次はエンジンについてだ

エンジンはオールアルミ製V型6気筒ツインターボのVR38DETTとなる。

従来の鋳鉄製直列エンジンより軽量かつ、コンパクトなのでエンジンを車体中央寄りにできるのだ。またV型のためタービンを両バンクに配置できるので左右の重量バランスが取りやすくなるなどの恩恵を被ることができた。

また選ばれし12人の匠によるエンジンの組み上げにより、ベンチテストで初期アタリをつけるなどして高精度な仕上がりとなっている。

他にもネタはあるが書ききれないので次に行きます。

 

足回りについて。

足回りの目立ったポイントといえばブレーキシステムとサスペンションシステムだろう。

ブレーキは本国ブレンボに掛け合い日産との共同開発で生まれたモノブロックブレーキとなる。フロント対抗6POT、リア対抗4POTのビッグサイズのキャリパーも最適重量論により増えた重量に対応するためのサイズだろう。このブレーキシステムは今ではR35のみならず第二世代スカイラインGT-Rに流用されるほどの人気アイテムとなったのだった。

そしてサスペンションシステムはフーガ用をベースに新設計されたものだ。

ショックアブソーバーはビルシュタイン社の電子制御式を採用。

そのためRモード、ノーマルモード、コンフォートモードの三段階切り替えが手回しではなくスイッチ1つでできるのだ。

 

今回は前期型についてまとめるつもりでしたが、収拾がつかなくなってきたので一旦切ります。次回は「インテリアと前期型について」のつもりです。

おぼつかない文章ではありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

出典 交通タイムズ社 日産R35GT-R PERFECTBOOK ISBN978-4-87514-673-5