「食べもの」のことは出てこない、日帰り旅行のレポートです。長文です。興味のない方はどうぞここでー。


 

股関節の手術で大きな金属が入り、どうしても以前のようには歩けない、

着地のときにガクンとなってころびそうで、ころんだら自分でリカバリーできないー。

ならば無理をしないこと と意を決めていたのですが、
 

 

12月、体を壊したときに、

ある方のブログで 「お医者さんがホスピスの患者さんから聞かれた声のひとつ、行きたいところへもっと行きたかった」

という文を読み、

「ああ、行けばよかった、行きたい」

という強い思いが浮かんできました。

 

 

しびれだけを残すのみになったころ、

「仲蔵がヒントを得るお侍さんの役をした方が舞台で仲蔵やるらしいですよ」

「え? 斧定九郎って藤原竜也さんが?」

ある方から教えていただきました。

 

 

真毒丸で蜷川幸雄さんに鍛えられてデビュー、

大河の「沖田総司」、映画「カイジ」、ドラマ「リバース」 など著名なものしか知りませんが

いくつになっても大学生役とかもできるだろうって感じがする方。

 

調べてみると、

広島公演が飛び込んできました。

名バイプレーヤーの池田成志さんの名前もあり、

すぐにチケットを申し込んでいました。

 

 

13時開演17時まで 

一度ホテルも取りましたが、フェリーで横になりながら帰ったほうが負担が少ないと判断し、日帰りと決めます。

 

心配したお天気は晴れ上がり、瀬戸内の船旅にようこそ!と言わんばかり。

もう、修学旅行生みたいにうきうきです。

平清盛が切り開いたと言われる音戸の瀬戸大橋

くぐるのは小3以来。半世紀越え!

演劇に適した中くらいのホール、

よく見えました。

 

ところが、せりふがもう速い、速い。野田秀樹さんのお芝居くらいのテンポで、頭がついていかない。

どの人がだれで、っていうのもわからない💦

 

途中から少しずつつながり、テンポもまた心地よくなり役者さんのエネルギーを存分に浴びました。、

池田成志さんは

コン大夫という奈落の精霊の役、おどけた存在で

物語をひっぱり、シェークスピア劇のクラウンを思い起こさせます。

 

圧巻は竜也さんの「外郎売」フルバージョン

神々しくさえ見え、虫や小鳥たちがすばやく飛び交って

彼を包んでいるように思えました。

 

 

もう一度、聞きたい!見たい!

 

1階も2階もステンデイングオベーション。

会場が一体になる瞬間です。

 

歌舞伎の舞台でこのところ、「中村仲蔵」が2度ぐらい演じられたのではないかと思います。

演者が親子で賞を受けられたようです。

 

 

「中村仲蔵」は

歌舞伎が先か、講談が先か?わかりませんが、

神田伯山さんが松之丞さんの頃から読んでおられ、

それが

大きなうねりを興したと言えるかもしれません。

 

伯山さんと同時代か、それ以前からか

立川志の輔さんも10年近く

赤坂で「中村仲蔵」一席のみを10年近く演じておられます。

 

仲蔵の演技に観客がシーンとして終わり、本人はしくじったと思い関西へ移るというところで

「女将さん」がかかわるのが

志の輔さんのほうで

 

私はその場面がとても好きです。

 

 

 

帰りは、まだ明るかったので

スーパージェットに乗って帰りました。

怪我を恐れず動くことを示唆してくださった「ブログ」の方

公演を教えてくれた知人に感謝です。
 

ぐだぐだした長文、お読みいただき、ありがとうございました。