「エエのん見せたろか〜。二番手やで〜。一番は…今度な〜。」
とセンセ。
小さなバケツに入れて見せてもらった。
「どやっ!」
ある方の血筋の魚である。
昨年の品評会でこの魚に似たのが居たなぁ…
うちには一匹も居らん…
「センセ…この魚…龍?」
「そーやで。」
「ふーーーん…」
なんか冷めていた私。
「これも写真撮ってもエエで。」
この日は色々見せてもらったが
「ふーーーん…」
心ここにあらず…だったのかも…
その夜、テレビでラグビーをしていた。
スポーツ観戦は好きではない私がこの夜ばかりは熱くなった。
試合が終わって余韻に浸っていた。
「あっ!」
急に頭の中に池で見せてもらった魚が出てきた。
気になってしょうがなかった。
明日…センセに聞かなくちゃ…
池に行くと気になった魚が居た入れ物は空っぽだった。
「センセ!あの魚はっ?あの魚…気になったんですけど…」
「遅いっ!もう仕舞ったで。気づくんが遅いんや。」
鈍感な私である…
気になった魚というのは3匹。
赤2匹、更紗1匹。
顔、鱗…とにかく気になった。
写真は撮っていない。
「センセ、私、『龍』と『獅子』が昨日やっとわかったみたいです。」
「はっ?むーみんママ…それ、今頃かいっ!アホやろ、遅いんや!」
ア、アホです…
今頃です…
アンポンターンです…
ボロクソに言われてもちっとも堪えないこの鈍感さ…筋金入りです。
さてさて、
センセが言う一番手の『龍』
私が気になった魚
品評大会の『参考出品』に出る…
かも…ね。