七福神ってどんな仏様?!
七福神シリーズ
その6は 福禄寿さまです。
●福禄寿(ふくろくじゅ)
●どんな仏様?!
福禄寿さまは、もともと中国で道教でいう
人の三つの願いを叶える象徴である
福星・禄星・寿星の三星をそれぞれ神格化、
三体一組の福の神として民間で信仰されていた
存在です。
寿老人さまと同じように扱われて
(南極老人星である寿星は同じもの)
同一視されることもあります。
昔からの人の大きな三つの願いである
子宝を授かること、財運に恵まれること、
延命長寿の幸福を司る智慧そのものを
神格化した仙人のおじいさんの姿。
寿老人様と同様に頭とお髭が長く、大きな耳たぶ、
杖や経巻を持って鶴と一緒によくおられます。
徳を高めて人望を集める智慧の福の神として
慕われています。
●どんなことが祈願できるの?!
後継者や子宝祈願、商売繁盛、延命長寿などの
よきお智慧を願えるほか、
巡禮記での先達で、福禄寿さまへの
お参りポイントとして
お伝えしているのは、こんな感じです。
私もあなたも周りも嬉しい三方よしの智慧。
後に続くものたちを育て見守る智慧。
相手を勝たせる心のゆとりと構え。
健康を長く保つ智慧。
(体と心の無理のない使い方)
自分も周りもうまくいく道を見つける力。
商売繁盛で社会にも家庭にも貢献する力。
人と協力して相乗効果を増す智慧。
身口意揃えて幸せを生きる智慧。
過去に囚われず未来を憂うことなく
今ここでやるべきことを成すための智慧。
財運を上げていく人徳作り。
交易となる文字や言葉の使い方。
●ご真言は
おん まかりし そわか
〜あとがき〜
福禄寿さまは、中国の道教の智慧が大元に
なっている仏様です。
道教といえば、始祖である老子さま。
私も老子の考え方、教えに惹かれて
老子の解釈本やタオ(道)イズムの本を
読み漁っていた頃があります。
今もトイレの本棚にありますが^^
やはり、凡夫は本を読んでも、道(タオ)の
実践でしか理解はできないのだなぁと
しみじみ感じます。
でも大好きで、人生のいろんなところで
触れていたい、気持ちのいい教えです。
わたしの感覚では、
福禄寿さまのお智慧に祈願するということは、
老子の教えに触れることの
ような気がしています。
きっと人の数だけ、老子の言葉には
解釈と学びがあるのでしょう。
なので、福禄寿様の場を借りて、少しだけ
老子の言葉をご紹介しますね!
◆賢者は財宝を貯えない。
人に与えれば与えるほど、
彼の財宝は豊かになる。
◆天は万物を生みて所有せず、
育ててこれを支配せず。
◆魚を与えれば、一日食べていける。
魚の取りかたを教えれば、一生食べていける。
◆本当の親切とは、親切にするなどとは
考えもせずに行われるものだ。
◆すべてのものの中で
もっとも柔らかいものは、
もっとも堅いものを打ち負かすことができる。
なぜなら、形の無いものは
隙間の無い所にも自由に
入り込むことができるからだ。
老子はまた、すべてのものは変化し、
変化の中にしか、学びも人生もないと
伝えています。その変化の流れを
物事の流れるようにそのままにさせることが
苦しみを少なく生きる近道だとも。
だからこそ、
毎日の生きる自分の道を
時々は振り返りながら
手を合わせて「あり方」を感じ直す
静かな祈りのひとときは大事だなと思います。
福禄寿様の前で、そんな時間を
あえてゆっくりと持ってみるのもいいですね!
巡禮記 松本育子
●お参り先達を巡禮記チームで
させていただいています。
【巡禮記】のページはこちら。
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