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まずね、
ほんの150年ほど前には
日本の神社には「ご神像」というものがあったんですよ。
それ、ちょいと記憶しといてください。
そして、巡禮記の巡礼やお話会では、
「権現(ごんげん)」とか「明神(みょうじん)」という言葉がたくさん出てきます。.
皆さんも各地をお参りしたときに、
頻繁に耳や目にすることがあると思うのですが、
なかなかちゃんと説明してくれる人っていないですよね~
だってね、実は、なんと、
明治時代にこの言葉の使用を、
政府によって禁じられてるんです!!
神仏分離令、廃仏毀釈運動(はいぶつきしゃくうんどう)の時ですね。
でも、権現とか明神って、ことごとく残ってますよね~
なんだろ? 誰だろ?
これ?
これらはね、宗教に属する言葉ではなくて
「信仰」、つまり、
衆生ひとりひとりが、豊かになりたい!って、
自分のことを考える祈りをするときに
統制されない信仰の先を明らかにしたものなのです。
だから、諸外国を侵略しようと軍備を増強して、
平和な仏の教えを封じ込めようとした明治政府には、
権現信仰も、明神信仰もとても邪魔だったんです。
天皇を現人神(あらひとがみ)にして
神道で統一しようとしたんですね。
でも権現も明神も無くなってないよね。
衆生の信仰が、明治政府という新興宗教に勝ったんですよ~
で、本題(前置き長すぎ)。
権現も明神も、今から1600年ほど昔の奈良時代の
「本地垂迹説(ほんちすいじゃくせつ)」で起こって、現在まで続いているもので、
.★ 権現というのはですね、
ものすごく崇高な悟りを持ってて、
私たち人間の世界からは、手が届かない
はるか遠くにいる「仏」が、
.私たちの願いを聴くために、
「神様」の姿になって、近くに現れたことをいいます。
お便利よね~~?
★ 明神というのはですね~
普段は手の届かない神様や仏様が
私たちの願いを、メッチャすぐ傍で聴くために、
神の姿に「明神」したものでございますです。
「稲荷明神」てのが多く見られますでしょ?
これは伊勢外宮の豊受さまや、猿田彦さま、アメノウズメさま
そして、出雲の神々が、稲荷神として明神したことを言います。
弁財天さまのご眷族神や弁財天そのものが、
龍神として明神してるのも多いですね~
おクールだわね~~?
う~~ん、もっと簡単に解りやすく言おうかね。
★ 権現は、
民衆には手の届かない、徳川5代将軍義綱さまが
私たちの声を聴こうと、
「暴れん坊将軍」になった姿!
★ 明神は、
北町奉行、遠山左衛門が、悪を暴くため、
「遠山の金さん」って町人になった姿でございますのです。はい。
これでお判りかと思うのです・・・・が・・・
もう一度言います
権現は、「暴れん坊将軍」
明神は、「遠山の金さん」です!
さて、ここからが本日の本題(むっちゃ長すぎ~~~)
今ね、どこを探しても、
その姿を表わした「姿」自体が無いじゃん!
神様や権現や明神の「姿」はどこに行ったのよ?!
「すがた」見せてほしいよね~~~~!
ホンのひと昔、150年前、
日本には、おびただしい数の「ご神像」があったんですよ。
各神社に2~3体はあったらしいです。
でも、明治時代の「廃仏毀釈運動」で、
たくさんの仏像と一緒に、ことごとく燃やされてしまったんです。
仏像は、護る人がいたので、何とか残ってますが、
神社にあったご神像は、99%燃やされたと聞きます。
残っていれば、国宝や重要文化財になるものも
ことごとく灰燼と化しました~~。
今回の画像は、その災禍を免れた1%のうちの一部です。
で、実は、
その「ご神像」こそ、権現や明神の姿だったんです。
仏像よりも、はるかに
生きて生活している「人」の姿に近いのが
よくわかるでしょ?
残っていれば、人が目で見ることができるので、
宗教の枠に縛られることなく、
もっと人々の信仰が自由で活性されていたと思うのですが、
とても残念ですね~~。
信仰の対象が目に見えなくなったから、
第二次世界大戦後の、衆生が日本の国を信じらんなくなった時に
たくさんの新興宗教が興ったんです。
でも、いまは神像がなくても、
日本中の聖地には、変わらず明神や権現は存在してます!
見えなくなっただけなんです!
.その名の存在こそが、
自然構築物や鏡や物品のご神体だけになってしまった神社が、
私たちの願いを受け止めて、
「本地である仏の智慧」をもって、祓い清めをしようという
「ご神気に権現」していることを忘れないようにしましょう~
巡禮記のお話や、遠足、ツアーてのは、
そいう大切なことを、くわし~~~~く
ご説明、先達させていただいてます。
だーれも教えてくれないし、やらないからね。
たとえば、そうですね~~~
崇高であるだけの「神様」ではなくて、
遠山の金さんや、暴れん坊将軍に遭える!
願いをすぐ近くで聞いていただける。
全力を尽くして実現したことを
共に悦び、称えあうことができる。
そんな神様や仏様との「親密なおつきあい」ができるのが、
巡禮記なのよね~。
覚えといてくださいね~。
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★ 巡禮記オフィシャルHP