一時期、数学は暗記科目か?
という議論がなされた時期があった。
私は、途中までは暗記
ある程度から先は思考 と思う。
たとえば、数列の階差数列の
初歩的な問題は、解法を知らなければ
解けないだろう。
あるいは、解けるかもしれないが、
ものすごく時間がかかる。
それならば、解答を見て
やり方を覚えた方が速いし、
マスターしてしまえば、
既にマスターしている人間と
その問題に関しては同じ力になる。
特に考える材料がない初期の段階では
暗記数学というより、記憶数学。
ある程度 解法のストックが
頭に入ってからは、思考数学。
試験場では、解答を見ることが出来ず
ウンウン唸って方針を考えたり、
試行錯誤しないといけない。
ふだんから
思考していないと、この力が
身につかない。
考えてもわからない段階、つまり
解法のストックがない状態で
手が止まり固まるのは良くない。
最初の段階は、ストックを入れる時期。
この時期は、本当にしんどいし、つらい。
時間がかかる割に、点も伸びない。
この壁を乗り越えられず、
理系をあきらめる生徒も多い。
でも、これを乗り越えても
まだ壁がある。
典型問題は解けても、
難しい入試問題は解けない。
最初は、記憶数学で
ストックをたくさん入れる。
しかし、それだけではダメで、
ストックがたくさん頭に入ったら
思考する練習をする必要がある。
数強への道は、険しく遠い。