□かぶのお話
マクロビオテックで使う素材の解説です
第11回は かぶ のお話
【 春の七草「すずな」 】
かぶの原産地は中央アジア(アフガニスタン)か
地中海沿岸ではないかと言われている。
日本には「日本書紀」(720年)に記録があり、
かなり 古い時代からの重要な野菜 だったことがわかる。
かぶは「すずな」とも呼ばれ、すずしろ(大根)とともに
春の七草のひとつに数えられている。
【 かぶのミラクルパワー 】
胃もたれ解消
胸やけ予防
消化促進
がん予防
骨粗鬆症予防
かぶの根の部分は水分。
ビタミンCやカリウムが比較的多く、
消化酵素のジアスターゼが含まれているので
主食を食べ過ぎた時の胃もたれ、胸やけなどの
解消に効果がある。
かぶの葉の部分はカロテン(体内でビタミンAとして働く色素)、
ビタミンB1、B2、C(免疫力高める、老化、がん抑制)、
カルシウム、食物繊維(便秘解消)などが多い。
アブラナ科の野菜に共通した刺激性辛み成分、
グルコシノレートを含んでいる。
このグルコシノレートを加熱して食べると
肝臓の解毒作用を活性化させる。
【 かぶの選び方&保存方法 】
球の形がまるくふっくらとしていて
皮のきめが細かく、白いものがよく、
かたく締まっているもの。
ひげ根が付いているほうがよいでしょう。
割れているのもは避けましょう。
葉はピンとまっすぐ伸びていて淡い緑色をしたものを選びましょう。
すぐに根と葉を切り離し新聞紙に包んで常温で4~5日。
冷蔵庫に保存しても可。
葉は湿らせた新聞紙で包みビニール袋に入れて
野菜室に入れましょう。
【 かぶのマクロポイント 】
かぶのすりおろしの汁を煮詰めて飲むと陰性の薬膳になる。
利尿効果があり、締まりすぎた(陽性の)臓器を緩め、
塩け(陽性)を溶かします。
眼の下や下くちびるが黒ずんでいる人、
いつも尿が濃い色のひとにおススメ。
立春をすぎた2月にかぶのすりおろしを食べると
余分な陽性のエネルギーを排泄してくれ、
花粉症や、五月病、春のだるさや眠気が軽減する。
参考文献・引用・出典
・からだにおいしい野菜の便利帳 板木利隆 監修 /高橋書店
・朝昼夜のマクロビオティックレシピ 奥津典子 /河出書房新社
・旬の食材 春・夏の野菜 /講談社
・キレイになるマクロビ教室 中 美恵 監修 中広行 /講談社