□ねぎのお話
マクロビオテックで使う素材の解説です
第4回はねぎのお話
ねぎは寒冷な気候の中国西部が故郷です。
中国では2000年前から栽培されていた記録があり、
日本には奈良時代に伝わり薬味として用いられた。
関東では土を持って日に当てないように育てる白い部分が多い「根深ねぎ」、
関西では日に当てて育てる「葉ねぎ(青ネギ)」が人気。
ねぎのミラクルパワー
風邪予防・のどの痛み緩和・血栓予防・心筋梗塞予防・
がん予防・スタミナ強化・血行促進・疲労回復
ねぎの白い部分にはビタミンCが多く、
緑の葉の部分にはカロテン(ビタミンA)、カルシウム、
ビタミンK(血液が凝固するのに不可欠なビタミン・カルシウムを
骨に取り込む際に必要な働きもする)などが豊富。
中でもアリシンはビタミンB1の吸収を助け、
血行促進、疲労回復、殺菌など様々な効果が期待されている。
ねぎ類は硫化アリルの一種である催涙成分が含まれていて、
この成分は血液を固まりにくくし、心臓血管病や脳血管病を
防ぐ機能を持っている。
また血糖値を下げる働きや血圧の上昇を抑える働きも認められている。
近年ではがんを抑える働きもあるといわれているし、
アスピリンという薬とほぼ同じ機序で鎮痛・解熱作用を
発揮する事がわかってきている。
また乳酸(疲労物質)を分解するので肩こりなどにも有効。
催涙成分はビタミンB1の吸収率を高める糖質を
効率よくエネルギーに変換する手助けをするので
間接的にスタミナ強化になる。
ねぎの選び方&保存方法
青い部分肉厚で太く、淡い緑色のもの。
巻きがしっかりして青い部分の下がかたく締まっているもの。
白い部分がみずみずしく、縦の筋目が細かいもの。
根が茶色くちぢれているものや白い部分が
パサついて筋張っているものは鮮度が低い。
新聞紙で包んで涼しい冷暗所に立てておく。
その場合は2週間が目安。
葉ネギは濡らした新聞紙に包んで、
また使いかけのものはラップに包み野菜室に。
マクロポイント
ねぎは葉菜類のなかでも上に向かって真っすぐのびる、
細長いといった陰性の要素を持った野菜。
その中でも緑の部分は陰性で白い部分は陽性。
風邪のひきかけには三年番茶に青ネギをたっぷり加えて、
醤油を数滴落としたものをのむと効果的。
青ネギの上に伸びる力が老廃物の排泄を促し、
風邪の菌を外に出すお手伝いをしてくれる。
味噌汁にも青ネギを加えて食べるのもおススメです。
参考文献
・旬の食材 秋・冬の野菜 / 講談社
・NHKまる得マガジン 築地のプロ直伝 野菜のメキキ
・からだにおいしい野菜の便利帳 坂木利隆監修 / 高橋書店
・日本の食材帖 山本謙治 ぼうずコンニャク 監修 / 主婦と生活社
・キレイになるマクロビレシピ 中美恵 中広行監修 /講談社