□とまとのお話
マクロビオテックで使う素材の解説です
第3回はトマトのお話
【トマトが赤くなると・・・】
原産地はアンデスの高原。
15世紀新大陸発見のころ
中南米のメキシコからヨーロッパに渡り、
日本へは江戸時代に伝わり、
観賞用として「唐柿」と呼ばれた。
食用され始めたのは明治時代で、
国内で本格的に栽培が始まったのは昭和に入ってから。
ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が
青くなる」ということわざがあるほど。
【トマトのミラクルパワー】
・動脈硬化予防
・疲労回復
・がん予防
・便秘予防
・活性酸素除去
赤系トマトに含まれる赤い色はリコピンという成分で、
有害な活性酸素の働きを抑える
強い抗酸化作用があり、
がんや動脈硬化などの予防効果があるといわれる。
美肌作用のあるビタミンC、カロテン(ビタミンA)
、血圧を下げるカリウム、
血管を強化するルチン、脂肪の代謝を助けるビタミンB6、
食物繊維のペクチンなども含まれる。
疲労回復効果も高いクエン酸も多い。
【トマトの選び方&保存方法】
原産地のアンデス高原は乾燥した寒冷地。
高温多湿の日本の夏は苦手。実際気温25度、
湿度75%を超えるとトマトの実はあまり育たない。
実は原産地と似た気候になる2~3月のトマトは、
夏のものよりも実が締まっているはず。
大きめのものより原種に近い小ぶりのものがおススメ。
持つとずっしりと重く、形が丸く、ヘタが実の中心にあるもの、
ヘタが緑色で産毛があるものを選びましょう。
【マクロポイント】
空に向かって伸び、地面から高いところに、
収穫後も成熟が進むので、
冷蔵庫には入れずに風の当らないところに
さらしなどをかぶせて置きましょう。
冷やしすぎると味が落ちるので、夏場以外は冷蔵庫に入れずに
冷暗所で保存しましょう。
1週間が目安。
水分が多い大きい実をつけるトマトは陰性の野菜。
このトマトの陰性のエネルギーを食べると体は冷え、
暑い夏はとても助かる。
現代は動物性食品や精製塩など陽性の
食品が日常的に多量に取られていて、
陽性に傾いている人にとっては、
陰性のトマトがとても美味しく感じられる。
これもバランスのひとつだが、
冬でもトマトを生で食べると身体が冷えてしまうので、
冷え性の人は気をつけましょう。
動物性食品を使わないマクロでトマトを使う場合は
陽性のみそや塩を使ったり、
火を通したり(煮込む)、ドライトマト
(乾燥して陽性のエネルギーが入った)にしたりする。
参考文献・引用・出典
・旬の食材 春・夏の野菜 /講談社
・NHKまる得マガジン 築地のプロ直伝 野菜のメキキ
・からだにおいしい野菜の便利帳 坂木利隆監修 /高橋書店
・日本の食材帖 山本謙治 ぼうずコンニャク監修 /主婦と生活社
・マクロビオティック美味しいレシピ98 大森一慧 /新星出版社