真・ママのプロ~あたま痛篇~ | jiroさんのブログ

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長らく奥さんと遊んでいたピグですが、
奥さんが乳癌で「あと一週間持つか持たないか」と
2018年7月に言われました。
残りの時間を思い出の場に記録しとこうかと。

2019年1月22日
残りの時間は終わってしまいました。
よく頑張ったよ。ありがとう。

「どこか痛い?」

よく皆さん奥さんに聞いてくれます。

奥さん、口の中の環境と意識のクリアさ、

条件が整ってないと発語ができません。

発語は出来ても、頭、耳、おでこ等、もう

名前を混同していて左右も満足に

分かりません。だから、

答えられないのに聞かないで欲しいです。

 

表情がまだあった頃、簡単な名詞を

間違えたり分からなくなってきた時は、

自分に苛立ちもし、それは悲しそうな顔を

していました。答えられないことで

悲しい思いをさせてあげないで欲しいです。

 

「あたま痛い?」

ケアマネさんが聞いてくれます。

でも奥さんは元気な頃から、割と暗示に

影響を受けやすいタチです。

言霊といった力も身近です。

人はYes,NoならYesがとっさに答え易い

と思います。

実際、今の奥さんは質問をよく理解

できないまま「うん」と答える場面が

結構見受けられます。

質問は介護者側の都合で

誘導にならないように注意しています。

 

「あたまが痛い?」と聞いたら、

頭に意識が行ってしまいます。

「うん」と答えたら、自らの暗示という程で

ないにせよ、「あたまはいたいものかも」

となる可能性が高めです。

何事もなく平穏な表情をしている時には

痛みを誘発するかもしれないので

聞いてあげないで欲しいのです。

 

前回の記事と合わせてとても長くなって

しまいました。

難しいかもしれませんが、

「患者さんの希望に沿った」

「希望を優先に」した看取りを目指して、

奥さんに合わせたデリケートな軟着水を

試みてる最中のつもりです。

 

ケアマネさんには、喉のゴロゴロの対処

として吸引とか姿勢を変えてみる事も

提言されました。一応分かってはいます。

本人の意思の兼ね合いもあります。

介護間もない頃ならともかく、

この時期に、今更感がすごくしました。

 

そして「スポンジのはどうですか?」

ママのプロ~綿棒篇~)と

「あたま痛い?」を聞いて、

私の方法が失敗しているかの様な

気がして、悔しくて泣けてきました。

わずかに目を赤くして

「お医者さんは医療のプロやけど、

俺はママのプロや。自信あるわ」

と奥さんに話しかけます。

 

ケアマネさんが悪い訳ではないですが。