新潟駅から磐越西線へ直通の汽車に乗る。新津駅を過ぎた辺りからは車窓に収穫期を迎えた稲穂が広がる。それにしても越後の水田地帯はスケールが違う。山の端までずっと広がっていて、自分の田んぼを間違ってしまわぬかと、要らぬ心配をしてしまう程である。
目的地最寄りの五泉駅までは40分程。ここからバスに15分程乗り、村松下町バス停で下車する。この町は村松藩3万石の城下町。お城は残っていないが、通りが鍵の手になっていたり、お寺がまとまってある寺町が存在したりと、城下町の雰囲気は感じられる。私が目指す清水寺もその一角にある。

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バス停から数分歩くと、通りからすこし奥まった所に「曹洞宗清水寺」と書かれた表札が掲げられた門があり、その先に銅板葺きの大きな屋根を持つ本堂が見えた。事前調べによると、ご本尊様は聖観音。江戸時代に書かれた由緒帳によると、坂上田村麻呂が当地で人民を困らせた悪党を討伐するため、当地で祈願したのが始まりという。実際にそこまで古くまでさかのぼるとは思えないが、境内には鎌倉時代の五輪線刻塔婆が残されている。(2013年10月探訪)


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