食事の時には政治・宗教の話しは忌避とされています。
私はブログを始めてから間もないため(まだ14日目)、ブログの作法について不勉強ですが、それでも会食のときと同様に政治・宗教関連の話しは避けた方が無難であることくらいは理解しています。

それでもついつい書かずにはいられず、今回限りで書いてしまいたいと思います。

大前提として、Jyohooyaは斎藤元知事が当選して本当に良かったと思いますし、心底から嬉しく思っています。
私は人が人を断罪するかのような言説を公の場でする場合、断罪相手の何の行為、何の発言が、具体的に法のどこにどのように抵触し、違反しているのか個別具体的に説明できることが必要要件だと考えています。

齋藤元知事は一連の騒動を経て今回の知事選に立候補しました。
選挙戦の過程では、主だった候補者がReHacQ−リハックというYou Tube番組に出演し、討論会が開催されました。

 

 


その討論の場で今回の選挙結果を象徴するようなやり取りが展開されました。
候補者の一人の立花氏が、他の候補者に対して齋藤元知事が公益通報者保護法に違反しているというのであれば、斎藤知事のどの行為が公益通報者保護法に違犯しているのか具体的に説明して下さいと説明を求めました。

その要請に対し、最有力候補者とされていた稲村氏は合理的な回答をすることが出来ませんでした。
立花氏は違犯の構成要件について質問したのですが、稲村氏は情緒的な回答しかせず、論理的な回答に全くなっていなかった事は動画を視聴して頂ければ明明白白です。
その他の候補者も全く同様で、立花氏がこんなに法律に関する知識がない候補者が知事になってしまっては駄目だと発言していましたが、全くもってその通りだと思います。

知事は行政法に則って地方行政を執行することが主たる仕事なので、公益通報者保護法違反の構成要件にまともに答えられないようでは、立候補の資格などないと思ってしまうのです。

立花氏はReHacQ−リハックの討論会の中で実に論理的に違犯は存在していないとの主張に対する論理展開をしてらっしゃいました。
オールドメディアや百条委員会がなぜか黙殺していたことですが、故人となられた局長が3月12日に告発したのは内部通報機関ではなく、外部のマスコミに対してでした。

尚私はSNS上で展開される陰謀論的なものには一切与するつもりはないので、事実と意見は明確に切り分けて記載します。

告発内容はネットを検索して頂ければ百条委員会が黙殺した元副知事の音声データや様々な情報がありますので、ご確認下さい。

3/12の段階では公益通報ではないので、斎藤元知事が告発内容の真実相当性に鑑み、告発者を割り出し、処分したことについて何ら違法性はなく、立花氏の論理構成は実に見事だったと私は思います。

また片山元副知事が11/9にインタビューに回答した内容を以下に貼り付けます。
「4月上旬に内部通報される前の文書は、外部通報となります。
外部通報として法的な保護を受けるには、真実相当性があること、または不正な目的でないことが必要とされていますが、この文書は真実相当性がなく、不正な目的であることから法的保護の対象とならないことをご説明してきました。
告発者本人を探すべきではなかったという批判もありますが、県庁内外の関係者の実名が挙げられている中傷文書を放置することはできないと考えました。」

「退任会見の際も『最後まで齋藤氏をお支えできずに無念だ』と申し上げましたが、その気持ちは今でも変わっていません。
当時の世論は『元県民局長を死に追いやったのは齋藤知事と片山副知事』という、こちらから見れば非常に一方的に決めつけるような扱いが大勢で、非常に辛かったです。
当事者として振り返ってみて、今回の告発文書問題で非常に深刻だと思うのは、土台となる事実認定を客観的に確定させるプロセスがないまま、議論が強引に進められていったことです。
百条委員会が設置されたのは今年6月ですが、その頃にもまず弁護士からなる第三者委員会で事実関係をはっきりさせるのが先という声も少なからずあり、私もそのほうがいいと主張していました。
というのは、私は人事の責任者として元県民局長の公用パソコンの中に倫理上問題のある文書があることはわかっていたため、百条委員会となると元県民局長を含む職員の負担が大きいと思い、百条委員会の設置を見合わせていただけないか自民党の長老県議にお願いしたのですが、断られてしまいました。
実際、その後の百条委員会では秘密会で公開されてはならないはずの情報がねじ曲がって新聞やテレビにリークされており、職員が必要以上に精神的負担を負った可能性は高いと思います」

ーー騒動に関する報道についてはどうでしょうか。
「こちらがいくら事情を説明しても『齋藤と片山は悪者』という前提ありきでニュースが作られていったことは非常に残念です。現場の記者さんに確認すると事情を理解してくださっている方も少なくないように思うのですが、会社全体となると全く違う論調になることは不思議でなりませんでした」

以上が片山元副知事のインタビュー回答内容です。
「今回の告発文書問題で非常に深刻だと思うのは、土台となる事実認定を客観的に確定させるプロセスがないまま、議論が強引に進められていったことです。」
この一文が今回の一連の問題の本質の全てを表現していると思います。

冷静な事実の追求が置き去りにされ、一方的に設定されたストーリーに則って辻褄を合わせてゆく、昨今問題視されている検察の冤罪作りのストーリー、そのものではないでしょうか?

片山元副知事が言うところの局長の倫理的な問題については、ネットに出尽くしていますし、故人のプライバシーに関わることなので私は言及はしません。
ですが、齋藤元知事は少なくとも選挙中盤までこのことについて一切触れず、故人のプライバシーを守ろうとしたことにもご本人の人間性が垣間見えたように私は感じました。

齋藤元知事は百条委員会での公開リンチにも決して逃げず、背筋を伸ばして立ち向かった姿勢にも私は心底から感銘を受けました。
証拠を示せずにいるのに一方的に断罪してくる人間に誠心誠意対峙していました。

失職後の辻立ちでも、背筋を伸ばして腰から曲げる美しい「礼」の所作一つをとっても人間性が滲み出ている、そんな印象を受けました。

きっと齋藤元知事は抽象度が高い現状の外側のGoalをお持ちなんだと思います。
情報空間に関する知見があろうがなかろうが、彼は「自分から遠い距離のGoal」をお持ちだと彼の全身全霊から感じます。

ついつい思い入れが強くなってしまいましたが、実は私も個人的に4ヶ月ほど前に会社内でパワハラだと騒ぎ立てる人間と対峙し、精神的に辛い2ヶ月を過ごしてきた経緯があります。
(もっとも齋藤元知事が受けた辛さを前にすると書くこと自体おこがましく感じます)

やられたら100倍にしてやり返す事を信条としているので、顧問弁護士を入れて相手が立ち直ることができない程に、法に則ってしっかり対応しましたが、それでも結果が出るまでの辛さと悔しさは忘れることもなければ、水に流すことも決してありません。

兵庫県庁の職員は知事の改革姿勢やスキルセット・マインドセットについていけなかっただけだと私は解釈しています。

抽象度が高いGoal設定をされているであろう齋藤元知事が当選したことの喜びを抑えられずつい投稿してしまいました。

政治に関する内容なので、ご不快な思いをされた方がいらっしゃいましたら、今回限りということでご寛容下さい。