◆春日太一『役者は一日にしてならず』を読み解く



★要旨



・三國連太郎へのインタビューは、わずか6分だった。

しかし、この6分で天才といわれた名優の芝居の原点を知り、

痛感した。



・その芸が磨かれていく裏側には、

映画に負けないドラマが息づいていて、

その言葉に込められた想いは、

胸に突き刺さってくるものなのだ、と。



・役者の世界とは、

我々から遠い煌びやかなファンタジーの世界では

決してなく

同じ地続きにある生々しく泥臭い世界。

三國から、そう教えられた気がした。



・映画は、ギブアンドテイクの世界。

いいスタッフといい監督、

そして役者がかみ合った時に、

最高に面白くなる。



●夏八木勲



・肉体というのは、俳優の基本中の基本なり。



●林与一



・仕事のない時こそ、芸に差がつく。

どんな仕事が来ても、

「はい、できます」

と答えられる下準備ができるのは、

仕事がないときだけ。



・長くやっていく上で必要なのは、

下地と引き出しだ。

休みがあっても家で、ぼうっとするな。



●近藤正臣



・長い下積み。



・「時代の妖怪」であればいい。



●前田吟



・切磋琢磨は、死ぬまで続く。



●平泉成



・スターになりたきゃ、ベンツに乗れ。

役者になりたきゃ、電車に乗れ。



・つまり、役者になりたければ、

電車やバスで一緒に乗っている人を

よく観察しておけ、と。



●田村亮



・日本には古い名作がたくさんあるんだから、

それを観て、学べばいいと思う。



・今は古い芝居をやったら、新しいものになる。

みんな知らないから。



・古い作品から盗んで芝居をすると、

今の人には、新鮮に見える。



★コメント

役者さんから生き方と、仕事術を学んだ。