◆内藤陽介『マリ近現代史』を読み解く

 
※要旨

・幻の黄金都市、トンブクトゥ

 

・黄金郷の伝説トンブクトゥという名前の都市を
ご存じだろうか。
西アフリカの乾燥地帯を貫通して流れる大河、ニジェール川は、
現在の国名でいうと、
ギニアの山地から北方へ流れてマリ共和国に入り、
大きく湾曲して南東に転じてニジェール、
ナイジェリアを流れてギニア湾に注いでいる。
その湾曲部に位置する都市だ。


・フランス植民地の時代


・オート・セネガル植民地フランスが
西アフリカに進出するようになるのは
17世紀以降のことで、1659年、セネガル川河口の
中洲に城砦を築いたのが最初である。


・この中洲は、当時のフランス国
王ルイ14世にちなみ、
「サン・ルイ・デュ・フォール」
(後にサン・ルイと改称)と名付けられ、
この地域におけるフランスの最初の拠点となった。


・さらにフランスは、
ポルトガルやオランダが奴隷貿易の拠点としていた
ダカール沖合のゴレ島を
イギリスとの争奪戦の末に1677年に占領。
西アフリカを拠点
とした奴隷貿易に本格的に乗り出す。


・18世紀にピークを迎える奴隷貿易は、
ヨーロッパとアフリカ、南北アメリカ
を結ぶ三角貿の構造になっていた。


・すなわち、イギリスのリヴァプールや
フランスのボルドーから積み出された銃器や
繊維製品がアフリカにもたらされ、
アフリカ諸国はそれを奴隷と交換。


・ヨーロッパ商人は奴隷を西インド諸島やブ
ラジルに売却し、タバコ、砂糖、
綿花などをヨーロッパに持ち帰るというのが
基本的な構造である。


・もともと、
大学時代には「イスラム学科」に所属していたこともあって、
イスラム世界に関する切手や郵便資料に
ついては以前から興味を持っており、
その一環として、
マリ共和国や
その前身の仏領スーダンの切手や郵便物、
さらには民間業者の制作した絵葉書
なども少なからず収集していた。


・ただし、
日本ではマイナーな分野であるがゆえ、
それらを使って
書籍を出版することは事実上不可能と思っていた。

 

 


※コメント
ほとんどなじみのないマリであるが、
改めて読んでみることで
新しい発見がある。

 

★内藤陽介『マリ近現代史』
の詳細、amazon購入はこちら↓



 

 
◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご案内。
ご登録はこちら。

 



世界のインテリジェンスに関する公開・非公開情報をお伝えします。