◆小川榮太郎『「保守主義者」宣言』を読み解く


★要旨


・本書は、
日本の国を真に守りたいと考えている全ての人に向けて書かれている。 


・私たち日本人にとって保守主義とは何かを、歴史的に概観した。
思潮の簡潔な概観ながら、客観的で、
学術的な批判にも応じ得る記述を目指した。


・単なる知的な説明が本書のゴールではない。


・私の執筆動機は、
危機に瀕する日本を現実にどう救うかに関する、
実行可能なヴィジョンとプランを打ち出す事にある。


・安全保障、経済力、インフラ、
社会活力の全てにおいて
致命的な衰退の時代が到来するのは必至である。


・この状況を打開するにはどうしたらよいのか。 
その鍵こそが「保守主義」であると、私は考える。


・実は、政治的保守主義と文化保守主義は、
あざなえる縄であって、両者が緊密に連なり、
響き合い、呼応しあう事で、
初めて「日本」を守る事ができる。


・近代保守主義は、
明確にフランス革命への厳しい批判と
否定とにその起源を持つものである。


・しかも、バークの『省察』には、その後のトクヴィル、バジョット、オルテガ、
ハイエク、カーク、ポパーら保守主義の代表的な思想家らの思索と比べても、
群を抜いた根源性と広さがある。


・これはバークの天才と慧眼にもよるが、
フランス革命そのものが、後の思想家らが戦つた二月革命、
マルクス思想、マルクス=レーニン主義などよりも、
なほ根源的な悪を孕んでゐたからでもあらう。


・多くの「革命」が歴史の表舞台から退場した今も、
フランス革命は圧倒的な価値規範として君臨してゐる。

・日本の本来の強みは
読書を非常に好んできた国民性にある。
まさに「言霊の幸ふ国」である。


・良質な読書が良質な国民を作る、
その見本こそがわが日本人だったのである。


★コメント
本質的な何かを見つけ出した。
繰り返し読み、血肉としたい。