◆早坂茂三『オヤジの知恵』を読み解く


早坂氏は、田中角栄の秘書。

 


※要旨


・私が敬愛する知人の松野宗純は、
福井県の福井県の曹洞宗・地蔵院の住職だ。


・彼は陸軍予科士官学校出身で
戦後、慶応義塾大学の工学部を卒業。
金沢の大乗寺で修行僧に経典を教え、
老人会などに講演を頼まれて、
毎日忙しく働いている。


・松野は世に出て昭和石油の副社長にまで
のぼりつめた。
石油業界が冬の時代を迎えて、
合理化の大ナタを振るったのは、51歳の専務時代である。


・不平不満や非難、中傷の嵐にさらされて、
ひたすら坐禅を組んだ。
心頭滅却すれば火もまた涼し。


・他社に先駆けて、構造改革が実行できた。


・ベーブルースはいう。
「昨日のホームランでは、今日の勝負に勝てない」


・昭和51年、田中角栄は東京地裁から保釈の許可が出た。
目白台の私邸に戻り、私は角栄に聞いた。

「これから内外の敵が一気に攻め寄せてきます。
私は役立たずの番頭として、
どんな心構えで対応したらよろしいか」


角栄は言った。
「上を見ろ。空は落ちてこない。
山より大きな猪は出てこない。
お互い命までは取られない。
今は、いい世の中になった。心配するな」
大声で笑った後、話を続けた。


・「朝昼晩にしっかりメシを食え。
すきっ腹では米俵を担いで一里も歩けない。
飯粒が喉に通らんときは、味噌汁をぶっかけて流し込め。
メシ粒が胃袋に辿りついてくれる」


・「時間が短くても熟睡せよ。
寝不足だと足元がふらつく。
いい知恵も出てこない。
寝つかれない夜は、寝酒を飲み、女房を抱いてやれ」


・「世の中はいいことなど少ない。
いやなことばかりだ。
いやなことは、その日に忘れろ。
明日また、いやなことがワンサカやってくる。
それにいちいちかまけては戦さができない」


・角さんは、一気にしゃべって笑った。
親方、さすがである。
往時茫々夢の如し、私が今も元気なのは、
食って、寝て、いやなことは忘れろ。
この「角栄三原則」を実践してきたからだ。

 

 

※コメント
早坂さんの言葉には含蓄がある。
薄っぺらな表現ではなく、
重みと歴史を感じる貴重なアドバイスだ。


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