A. 「こんなカッコいいロックバンドがあるんだ!」と知って、手に入る曲は、もう片っ端から聴きまくりました(笑)。そのころは、X JAPANとしては活動を休止していた時期で、リリースされていた曲は全部聴いて、バラードも、激しい感じのロックも、全部好きでした。一曲一曲から受ける感動がすごかった。
Q. 自分の中に、Rockな部分はあると思いますか?
A. もちろん! あ、でも最近…………ちょっとなくなってきたかも知れない(笑)。僕はもともと、自由を求める人間だったんです。でも、最近はロックっぽくなっていると思う。
Q. なぜでしょう? ステージで思い切りロックを歌えているから?
A. 違います。前は、例えばロックな曲を披露するときは、「ステージの王は俺だ!」みたいな強気な感じで歌っていたんです(笑)。「俺の歌を聴け!」とか、「俺についてこい!」というナルシストっぽい部分がないと、ああいう激しい音楽のスピリットを伝えるのは難しい。それが最近は、ソロデビューした新人として、謙虚にならないといけないなと思っていて(笑)。
Q. これまでちゃんとアーティストとして築いたキャリアがあるのに?
A. はい。もちろん、今まで応援してくださったファンの方がいるから、こうして日本で活動できているわけですけど、日本で、ソロで、オリジナルアルバムを出させていただくからには、一つ一つの活動に感謝の気持ちを持って、誠実になっていくことが大切だと思うんです。
A. というより、一般的に言われている"正しさ"や"常識""真っ当であること"王道"みたいなものの真逆に位置する言動が、「カッコいい!」と思える。それがRockっぽいなと感じます。動きでも姿勢でも表情でもなんでも、"健康"に対する"不健康"とか、"新鮮"に対する"腐敗"とか、"常識"に対する"非常識"とか。そういう、音楽以外の世界だと、"正しくない!"不良!"って思われることが、Rockの世界では正義になったりすることもある。そこが自由だし、面白いなと思います。
A. 反骨のエネルギーなのかどうかは自分ではわからないですけど、あらゆる音楽の中で、Rockが一番、ファンの皆さんと、"激しさ"をシェアできると思うんです。ライヴは、非日常であってほしいし、普段出せないエネルギーを出せる場所であってほしいから。ただ、正直……ここ1年は新人気分なので、ライヴのオープニング前でも、自分を"ロッカーだ!"って思い込ませるまでに、かなり時間がかかってます(笑)。
Q. カラオケは行きますか?
A. 行きます。友達と行くときもあれば、スタッフと一緒のときも。でも、どういう場合でも僕自身はあまり歌いません。
Q. それはなぜですか?
A. すごく親しい人とならいいんですが、そこまで親しくない人とカラオケに行って僕が歌うと、「プロにこんなに上手に歌われちゃったら、もうこの先誰も歌えないですよ~」みたいな、ちょっと気まずい空気になったことが何度かあったんです(苦笑)。でも、だからと言って、わざと下手に歌って、「なんだ、下手だな」って思われるのも嫌だし(笑)。なので、なるべく歌わないようにしています。本当は、ワイワイ盛り上がる曲を歌えばいいんでしょうけど、そういう曲は知らないんです。