民主党の小沢一郎幹事長は1日の定例記者会見で、資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る事件で東京地検特捜部から1月31日に2回目の事情聴取を受けたことを明らかにした。そのうえで「私自身が刑事責任を問われることになれば、非常に責任は重い」と述べ、自身が起訴か逮捕される事態になった場合は幹事長を辞任する考えを初めて示唆した。同時に「刑事責任を問われる事態は想定していない」とも述べた。

 事件では、政治資金規正法違反容疑で逮捕された元秘書の石川知裕衆院議員が4日に拘置期限を迎える。民主党内からは、石川議員が起訴された場合の小沢氏の進退を問う声が出ており、小沢氏が再聴取を受けたことで辞任要求が強まる可能性がある。小沢氏は自身が刑事責任を問われた場合の辞任を示唆することにより、石川議員の起訴を理由に辞任する考えのないことを鮮明にしたとも言える。

 小沢氏は会見の冒頭、1月31日に東京都内で3時間余りの聴取を受けたことを明かし、「知っている限りの事実すべて、記憶している事実について包み隠さず申し上げた」と強調。聴取の具体的な内容については「先日(1月23日に1回目の聴取が)行われたときとほぼ同じ内容。個々の問答については、まだ捜査中なので私が申し上げるのは適切ではない」と説明を避けた。

 特捜部は中堅ゼネコン「水谷建設」からの裏献金5000万円が土地購入の原資に充てられた疑いがあるとみているが、小沢氏は会見で「ヤミ献金とか裏金とか不正な資金は一切受け取っていない」と強調。元秘書が受け取った可能性については「秘書を信じている。検証のしようはないが、現在においてもそのようなお金は受け取っていないと秘書も主張していると承知している」と述べた。

 土地購入に充てたと主張している家族名義の預金については「女房や子ども名義にして預金していたのは事実だが、贈与した認識はない」と述べ、贈与税や相続税を逃れる目的はない、と説明した。【念佛明奈】

【関連ニュース】
小沢幹事長:地検が2度目の事情聴取…1月31日に都内で
陸山会事件:水谷に5000万円出金伝票
脅迫:首相官邸と小沢氏事務所に銃弾?送付
陸山会土地購入:石川容疑者の準抗告棄却 東京地裁
陸山会土地購入:3容疑者拘置延長 共謀立証に詰めの捜査

川内原発事故、1人死亡=点検中に火花、負傷6人-鹿児島(時事通信)
機長と巡視員の「協力不足」指摘=巡視ヘリの送電線接触-運輸安全委(時事通信)
「坂の上の雲」英訳版刊行へ(産経新聞)
「相撲の横綱じゃない」朝青龍問題で石原知事(産経新聞)
【中医協】10対1入院基本料にも看護必要度(医療介護CBニュース)