私は肉乃小路ニクヨさんに最近ハマっている。

話し方の品の良さ、博識さに尊敬する。

 

そんな彼女(?)がお勧めの本、「悪女について」有吉佐和子(新潮文庫)。

 

ネタバレになるかもしれないけれど、私なりの感想を書き留めます。

あらすじは敢えて書きません。

 

私はねえ、この主人公の富小路公子みたいな女が嫌いなんですよ。

男はみんな彼女のことを好きでさ、お金も人脈もルックスも不幸体験もすべて持っていて。

かわいそうでしょ、私、でも頑張って今の地位を築きましたのよ。でも皆様のお陰もありまして・・・

みたいなことしゃあしゃあと言ってのけるタイプ。私と対極にいるタイプ。

 

そして、彼女はよく、「正しさ」とか「正義」という言葉を持ち出します。

でも、やっていることは???。

これを見ると思うのです。

正しさとか正義って人の数ほど存在する。

誰かの正義は、人の悪だと。

 

でも一番心に残るのは、どんな育ちでも環境でも、品性は作るものだということ。

そして、話し方、声に現れる品性や知性は、その後のキャリアや人脈を作るということ。

 

そんなことを考えさせられる作品でした。名作です。