ウルグアイで今秋大統領選挙が行われる。現職は国民党のラカジェ・ポーという人だが、制度上再選が禁止されている。今回も保守の国民党と左翼の拡大戦線の一騎打ちになることが予想される。

 ウルグアイは長年左翼の拡大戦線が政権を握っていた。しかし2019年久しぶりに保守の国民党が勝利し、2020年から保守政権になっている。ラカジェ・ポーという人は大きな失点もないが得点もなく、総じてぱっとしない政権運営を続けていた。なので今、世論調査では拡大戦線がリード。4年ぶりに左翼政権が復活する可能性が高くなっている。

 拡大戦線というのは社会党や共産党、キリスト教民主党やツパマロス(旧左翼ゲリラ)まで集まった広範な選挙連合で、考え方の違う集団の集まりなのに団結力が強く、賢い集団である。

 テレスールにとってこの選挙は大変に重要である。ウルグアイは拡大戦線政権時テレスールの出資国だった。だが保守政権になって出資は取りやめ。拡大戦線が政権を奪還すれば、また出資国になるかもしれないからだ。実は拡大政権時の出資もすぐ実現されず、議会審議に何年もかかった。国家が出資といってももともとは国民の税金であるから長時間の予算審議はある意味仕方なく、民主的なあり方だとはいえる。

つまり、大統領選挙にただ勝つだけでなく、なるべく差をつけて勝ちたい。また同時におこなわれる議会選挙でも、拡大戦線が多数を勝ち取りたい(現在拡大戦線は議会で過半数を取れていない)

選挙に勝って来年はウルグアイが出資国に復活してもらいたいものだ。