「暗くなるまで待って」何度見ても本当に面白い! | B級おもしろ映画館

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「暗くなるまで待って」    1967年   109分

  監督・テレンス・ヤング、音楽・ヘンリー・マンシーニ

  製作・メル・ファラー、原作戯曲・フレデリック・ノット

  出演・オードリー・ヘップバーン、アラン・ア-キン

      リチャード・クレンナ

 

先日、NHKで放送された

「マラソン・マン」 「大いなる勇者」 「暗くなるまで待って」の三本を

一気に見た。映画の面白さを心ゆくまで堪能出来た6時間だった。

この「暗くなるまで待って」はオードリー・ヘップバーンがこの映画以後

しばらくは女優活動をストップした。

美しく、可愛いヘップバーンはこれが最後の作品だった。

盲目の人妻のーオードリーが、旦那が空港で逢った女から

人形を預かって帰宅。人形を部屋に置いたまま、仕事でまた旅に出る

この人形をめぐって、アラン・アーキン、リチャード・クレンナなど

悪党三人が何も知らないヘップバーンの元にやって来る。

人形には麻薬が隠されており、悪党たちは何とか取り返そうとする。

目の見えないオードリー・ヘップバーン対悪党三人。

この絶対勝ち目のない戦いをオードリー・ヘップバーンがどう切り抜けるか?テレンス・ヤングが腕によりをかけての演出が冴えわたる。

目の見えないオードリーが、部屋中の電気を全て壊し暗闇の中での

対決となる。このラスト8分間の攻防はハラハラ・ドキドキの連続。

最初の公開の時はオードリーがあわやの時、館内から悲鳴が上がった

この映画、作品も面白かったが、映画の内容以外にも色々あった。

先ずは、映画館対消防署の戦い。

映画のラスト、部屋が真っ暗になった時、映画館側は館内の照明を

全て消そうとした。これに反対したのが消防署。

昔の映画館は、上映中でも館内は意外に明るかった。

館内に時計まであってライトがついていた。

京都の朝日会館は、消防署を無視して本当に真っ暗にした。

消防署は怒って映画館に文句を言った。

これが映画公開中、延々と続いた。

もう一つは、この映画ワーナーブラザーズの配給だが

東宝系の一流劇場での公開がほぼ決まっていた。

所が、3月に公開した「パリのめぐり逢い」が大ヒット。

これをGWも公開したい東宝は、「暗くなるまで待って」の公開を

遅らそうとした。これに激怒したワーナーは、配給を東宝系から

松竹系に鞍替えした。それで5月1日のGW公開に間に合った。

この映画以後、怒りに狂ったワーナーは、

自社の映画を東宝系には一切出さなかった。

何とクリント・イーストウッドのワーナー作品は全て松竹系で

公開された。この因縁は随分長く続いていた。

今はシネコンばやりで、配給がどうなっているのか分からないが

昔は色々ありました。勿論、この映画は大ヒットでした。

 

今日も蒸し暑かった。

気温はそう高くないが、湿度が高く、不快指数は最悪だった。

明日は、待ちに待った週一温泉の日。

楽しんで来ます。