今日も西部劇、名作「赤い河」です。 | B級おもしろ映画館

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「赤い河」    1948年   133分

 監督・ハワード・ホークス、撮影・ラッセル・ハーラン

 音楽・ディミトリ・ティオムキン

 

出演・ジョン・ウェイン、モンゴメリー・クリフト、ジョン・ドル-

    ウォルター・ブレナン、ハリー・ケリー・ジュニア

 

ハワード・ホークス監督とジョン・ウェインの初めてのコンビ作。

以後、「リオ・ブラボー」「ハタリ!」「エル・ドラド」「リオ・ロボ」と続く。

 

モンゴメリー・クリフトのスクリーン・デビュー作。

 

南北戦争の14年前。

開拓者のダンスン(ジョン・ウェイン)とグルート(ウォルター・ブレナン)は、2人でテキサスの緑野に大農場を作る希望に燃え、

レッド・リヴァに向かう途中、少年マットぶじにに会い

ダンスンは彼を養子とした。

――南北戦争も終わって、ダンスンは広大な土地と莫大な家畜を持っていたが南部には牛肉を買う市場がなかった。

今は成人したマット(モンゴメリイ・クリフト)が戦争から帰って来た時ダンスンは北部や東部の市場へ鉄道の通っているミズーリへ

家畜1万頭を移動させるという大胆な計画を打ち明けた。

バスター(N・ビアリ・ジュニア)、チェリイ(ジョン・アイアランド)、

ダンらの牧童たちが雇われ、大移動の旅が始まったが、

旅程は非常に困難でダンスンは焦燥感が募って

あたり散らし酒に耽るようになっていく・・・・・・・・・。

 

最初に幌馬車隊と一緒にいたダンスンだったが

グルーと一緒に隊を離れるが、その時ダンスンの恋人を再開を

約して隊に残してくるが、幌馬車隊はインディアンに襲われ

恋人は殺されてしまうと言うエピソードがある。

その時の唯一の生き残りがマシュウだった。

 

頑固一徹になったダンスンと対立を深めるマット。

唯一の味方と思っていたグルー老人にも「あんたは間違っている」と

言われるようになる。

遂に若いマシュウに追いだされてしまう。

 

牛の大移動は若いマットの指揮のもと、無事にアビリーンに着く。

そんな時、復讐に燃えるダンスンが現れる。

ダンスンとマットの殴り合いの壮絶な戦いが始まる。

マットの恋人テスが拳銃を持ち出して、振り回しながら

「お互い、愛し合っているのに喧嘩するなんて馬鹿だ!」と

二人の中に入ってくる。ようやく二人は和解する事が出来

今後は牧場を共同で経営する事になる・・・・・・・。

 

ざっとストーリーを書けば上記のようになるが、中身が凄い!

インディアンの襲撃、牛群の渡河、宿営の火、鉄道、

一対一の撃ち合い、それに映画史に残る牛の大暴走・・・。

西部開拓劇のあらゆる要素がすべて盛り込まれている。

勿論、モノクロ・スタンダードであるが、カラー・ワイドの作品に

一歩も引けを取らない迫力がある。

老け役のジョン・ウェイン、若きモンゴメリー・クリフト、

ナレイターも兼ねるウォルター・ブレナン。みんな素晴らしかった。

 

この映画を見たジョン・フォードが「あいつにあんな見事な老け役が

出来るのか」と思い、次作「黄色いリボン」で、退役間近の将校に

ジョン・ウェインを起用、彼の新たな魅力を引き出している。

 

この作品の中で、烙印に使われたマークを、ジョン・ウェインと

ハワード・ホークスが記念にとベルトのバックルに使用。

ジョン・ウェインは以後のハワード・ホークスの作品には

そのバックルを使っている。

 

この映画、色んなバージョンのDVDが出ている。

最初の日本公開版、アメリカでの最初の公開バージョン、

何とカラー版迄出ている。

 

西部劇史上、最高の作品であると思う。

それになりより、こんな面白い映画はそうはない。

最高の133分を過ごす事が出来ました。

 

今日は一日中、雨でした。

幸い、そんなに気分は落ち込まなかった。