著作権のことを、古いブログで考える。 | B級おもしろ映画館

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古い映画や映画館をこよなく愛し
なによりも面白い映画が大好きなオジサンのブログです

2008年に書いたブログの事で

古い知人からメールが届いた。

今は、私が書いた記事とは多少違っているとの事で

詳しい解説が添付されていた。

何しろ今から12年前に書いた事なので

私自身も内容までは記憶していなかった。

今、読み返してみて、著作権に関しての認識はこの頃と

あまり変わってはいない。

YouTubeなどSNSの普及で変わらざるを得ない部分が

増して来ていると思う。(この部分に関しては、この間より資料を集めたりして、只今、勉強中です)

 

下の記事が2008年に書いたブログです。

 

今日の朝刊の特集に、映画著作権の事が取り上げられている。
三重県松阪市に、市が開設した「小津安二郎・青春館」がある。
2002年名画座のようなレトロな建物に
小津さんの自筆の手紙や、映画のポスターが展示されていて
70インチの大型モニターがある「映像スペース」もあると記事にある。
残念な事にこの記念館で、小津さんの映画が上映されたのは
オープニングの時の一度きりだそうです。
上映できない理由は唯一つで、フィルムの利用料が高過ぎるとある。
35ミリフィルムで20万円、DVDで5万円、ビデオなら2万5千円。
これではボランティアに頼っている市の施設では、

全く手が出ないと思う。

今この施設の利用者は、年間1700人程度だそうです。
映画監督の記念館、

それも公営の施設で映画が上映できないのであれば
だれも松阪市まで足を運ばないでしょう。
 
問題はこれらの料金は「貸出料」であって、「著作権料」ではないと 松竹サイドは言っているとある。ならば市販されているDVDを
上映すればどうなるのか?これに対する映画会社の答えは
「個人の鑑賞ならOKだが、公の場で不特定多数の鑑賞に

「NO」との返事だそうです。
市販のDVDの注意書きには「著作権保護」と書いてある。
詳しい事は省きますが、現在の法律では小津監督の映画の著作権は
殆ど消滅している。消えてなくなっている著作権を
片方は振りかざし、片方は怯えてても足も出ない。

「映画の著作権」は誰の物に始まり、その保護期間にいたっては
法律もあっちへ行ったり、こっちにいったりで、収拾が付きそうも無い。
先日のアメリカの脚本家のストライキも、この関係の事件。
パソコンでのDVDのコピーの問題も含めて
統一した見解を出すべき時だと思う。
裏側に巨大なビジネスが絡んでいるだけに

はっきりした答えは出てこないでしょう。
私は個人的に思っていることは、製作者と監督にその権利があって
音楽と一緒で死後50年、

映画会社が製作なら公開後50年だと思っている。

悪辣な海賊版は絶滅すべきだと思うが、今回の松阪市の場合は
堂々と上映すべきだと思う。利益至上主義でない、

公的な場での上映は、OKにすべきだと思う。
「小津作品は世界の宝」と松竹は言っているそうだが
維持管理の費用の事を言うのなら、その宝をじっと持っていても
宝の持ち腐れであって、一人でも多くの人に見てもらってこそ

価値がある筈。
 
今も変わらないと思うが、チャップリンの映画が映画館で

上映できない。
理由は唯一つ、フィルムの利用料があまりにも高額な為。
30年位前にその料金を聞いて、驚いた記憶がある。
映画は映画館で見てこそ価値がある・・・

そんな事を聞いたり言ったりしますが
それが出来ない現実があり過ぎる。
古い映画を見ようと思えば、家庭で大きめのモニターで見るしかない。
それが手軽に可能な現実がある。

著作権を振りかざしスクリーンで見ることを
不可能にしてしまっている映画会社の人達、このままだと自分の首を
締めてしまうことに、なるんじゃないでしょうか?

 

今日は午後から雨。

気分は完全に鬱の状態。

気晴らしに午前中は「電撃フリント・GOGO作戦」

午後は「007・サンダーボール作戦」を楽しむ。

理屈抜きに楽しめるスパイ・アクション2本。

少しは気分が晴れました。