岸恵子さんの本と映画 | B級おもしろ映画館

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岸恵子さんの本と映画

 

☆ 本 

   「30年の物語」  2003年・講談社文庫

映画監督・イヴ・シャンピとの結婚ためフランスにわたってからの

42年間のヨーロッパでの生活。その間の出来事や考えを

12の物語にまとめたエッセー集。

女優、作家、ジャーナリストと幾つもの顔を持つ岸恵子さん。

作家としても「巴里の空はあかね雲」はじめ多数の著作がある。

行間から溢れる知性と、洒落た文章が大好きになり

何冊も読み漁った事もあった。

この本は読んだ事がなく、100円で購入した事が申し訳なかった。

一気に読了。爽やかな気分に包まれています。

12の物語の一つ一つが、揺れ動くヨーロッパで暮らし培った

逞しいまでの精神の自由を感じられて、その生き様に感動しました。

読んでよかったと思える一冊でした。

 

☆ 映画

本を読んだら彼女の映画を見たくなった。

「本日休診」  1952年

「君の名は」  1953年

「雪国」     1957年

「おとうと」    1960年

「怪談」      1965年

私の好きな映画を並べて見ても、映画史に残る作品ばかりです。

見たのは「雪国」です。彼女の出演作で一番好きな映画。

豊田四郎監督が、越後湯沢のロケーション撮影を

見事に生かした名作です。初めて見たのは父親に連れられた

田舎の小さな映画館。さすがに小学生には何も分からない。

モノクロの画面に綺麗な女優さんが映っている事しか記憶にない。

次に見たのがフィルム・センターでの豊田四郎・特集上映。

川端康成の原作を、単なるダイジェスト版にする事なく

白黒のコントラストも鮮やかな名作でした。

この駒子の岸恵子が見事です。もう大好きになりました。

のちに京都近郊の宇治で撮影された「怪談」の時

短い時間でしたが知人の紹介で、撮影を見学する事が出来た。

雪女に扮した岸さんの美しさに

陶然となってしまった事を、今も思いだす。

貴重過ぎる体験でした。

 

沢山の映画、それに沢山の本。

故・高峰秀子さんと同じ様に、その活躍の場は多彩です。

1932年・横浜生まれ。87歳の今もバリバリの現役。

これから、どんな活躍をされるのか楽しみです。

 

「午前十時の映画祭」の10回目の作品が発表された。

今回が最後となるこの企画。

作品を見ると大ヒット映画のオン・パレード。

最後を飾るにはふさわしいかも知れないが、チョット寂しい。

スクリーンで見るのが最後になるかも知れない「大脱走」と

「スティング」は見に行こうと思うが、他はもういいやと思っている。

「陽の当たらない午後零時の映画祭」なんて、どうですかね?

「脱走山脈」 「オー!」 「若草の萌ゆる頃」 「荒野の3軍曹」

「将軍たちの夜」 「空かける強盗団」・・・・・・・・・。

マニアック過ぎて誰も見に行かないかなあ~~。

 

一日中、雨でした。

気分は間違いなく黒に近いブルーです。

猫たちも、しんどそうに転がっている。

薬のせいか、少しだけ持ち直してきているメイちゃんも

今日はしんどそうにしている。

明日は快晴の予報。気温も高そうで少し安心している。