気分を変えてアラン・ドロン | B級おもしろ映画館

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「黒いチューリップ」   1964年  110分  70ミリ

  監督・クリスチャン・ジャック、 撮影・アンリ・ドカエ

  出演・アラン・ドロン、ヴィルナ・リージ

時は、フランス革命の少し前。

黒いチューリップと名乗る男が、人民のために貴族相手に

やりたい放題の大活躍。困った貴族たちは罠でおびき出し

顔に傷をつけて、一目で分かる様にしてしまう。

困った黒いチューリップ、うり二つの双子の弟を呼び寄せ

パーティなどは彼の役目にしてしまう。

ドロンの二役が愉快で楽しい。

何とこの映画、パノミラクル70なる方式で70ミリで撮影されている。

カメラは名手アンリ・ドカエ。フランス、イタリア、スペインの合作。

撮影はスペインで行われたと思うが、

自然豊かな風景は、さすがアンリ・ドカエさん、非常に美しく

緑が目に優しく感じられる。

映画ものんびりムードのアクション時代劇。

この手の物ならお手の物のクリスチャン・ジャック監督。

肩の凝らない気楽に楽しめる作品にまとめている。

アラン・ドロンはこの映画の10年後、「アラン・ドロンのゾロ」で

同じ様な役柄で再度主演している。

こちらは監督を含めてスタッフはほぼイタリア勢。

マカロニ・ウエスタンの勢いがなくなり

思い付いたのがこの題材だったようです。

「黒いチューリップ」に比べると、こちらの出来栄えは数段落ちます。

 

ウディ・アレンの「世界中がアイラブユー」を見て

DVDをしまっていたら「黒いチューリップ」が目に入り

アレンの乾いた笑いにチョット疲れていただけに

ドロン様の活劇は丁度よい楽しさでした。

 

少し気温が低くなってきたので、猫たちの部屋を冬支度する。

ホット・カーペットを出し、猫ベッドや敷物、毛布も全て冬バージョンに

変更して、これで先ずは安心です。

温かそうな毛布にくるまれて、安心しきって寝ている猫たちを

見ていると、人間て何と面倒くさい生き物なんだと思えてくる。

着る物も要らなければ、食べるものの種類も少なくて済む。

猫が羨ましく思えてくる。この子たちが生きている限り

私も生きなければと思っている。

妻曰く、「最後の一匹が亡くなった次の日に、死にたい」

私も同意見です。それまでは何が何でも生き続けなければと

思っている。