「沈黙は金」 1947年 100分 モノクロ
監督 ・ ルネ・クレール
出演 ・ モーリス・シュヴァリエ、フランソワ・ペリエ
何とも言えない粋な映画。
主人公は初老の映画監督(モーリス・シュヴァリエ)
オープニグ・シーンが素晴らしい。
水たまりのある道をシュヴァリエが歩いている。
ある建物へ入って行く。これが映画館。
この映画館の描写が、ユーモラスで、雰囲気に溢れ
シュヴァリエの堂々たる風格と相まって、フランス映画その物。
この後、撮影所の風景描かれ、若いスタッフに恋の手ほどきを
教えるシュヴァリエが、素晴らしい。
単純なストーリーを、いかにも軽く、粋に描く、
フランス映画の何とお洒落な事。お見事ですクレールさん。
この映画では歌うことは無いが、シュヴァリエさんの紳士っぷりが
言う事なしの素晴らしさ。脇に出てくるコメディアンの人たちも
大いに楽しませてくる。
昔、名画座で見た時よりも、楽しく見る事が出来た。
それだけこちらも、年を重ねている事かなと思ってしまう。
クレール作品をもう一本見た。
「最後の億万長者」こちらは、もっと愉快なコメディと言うか
寓話でしょう。こちらも面白い。
日本の時代劇もまとめて見た。
「かんざし小判」と「江戸へ百七十里」
「かんざし小判」、美空ひばり主演、沢島 忠監督の作品。
美空ひばりの東映時代劇は、見ないことにしているが
専門チャンネルで放映していたので、珍しく見てしまった。
女性のチャンバラはどうにも苦手で
藤純子さんの緋牡丹博徒シリーズも、殆ど見ていない。
この「かんざし小判」は、そこそこ面白かった。
ラスト、東 千代之介が「この大空は俺の物だあー」と叫び
美空ひばりが「この大地は私の物よおー」と叫ぶ。
気持のいいエンディングが楽しく愉快!
時代劇全盛のこの頃、エキストラの数も多いし
テンポも現代劇並みで、丁寧に作られていて
さすが沢島監督、面白かった。
「江戸へ百七十里」は、市川雷蔵さんの時代コメディ。
職人・森 一生監督の腕は確かで、面白く見る事が出来た。
軽い映画ばかりだが、4本はさすがに疲れた。
もっと見たいとは思うが、自分の身体と相談しながら
見ていこうと思う。
今日も雨。
明日は岐阜~羽島の方へ町歩きに行こうと思うが
天気が心配になって来た。
雨なら変更するしかないが・・・・・・・・・・。