映画&本 | B級おもしろ映画館

B級おもしろ映画館

古い映画や映画館をこよなく愛し
なによりも面白い映画が大好きなオジサンのブログです

☆ 映画 ☆

   「ファニー」  1961年  137分

     監督 ・ ジョシア・ローガン

     出演 ・ レスリー・キャロン、ホルスト・ブッフホルツ

           モーリス・シュヴァリエ、シャルル・ボワイエ

フランスの劇作家、マルセル・パニョルの舞台劇を、

ジョシア・ローガンが、アメリカで舞台劇化した物を

自ら映画化したのが、この「ファニー」。

海に憧れる男が、自らの子供を宿した愛する女を振り切り

海に出たまま帰らない。親切な初老の男と結婚。生まれた子供も

その男の子として育てる。穏やかな日々が過ぎてゆくが

海に出ていた男が帰ってくる。女の気持ちが揺れ動く中

優しい初老の男がその床につく。その男は、帰って来た男に

ファニーと一緒になる様にという内容の手紙を残していた。

ファニーがレスリー・キャロン、海の男がホルスト・ブッフホルツ

初老の男が、モーリス・シュヴァリエ。舞台はマルセイユの港町。

アメリカ映画というより、人情味溢れるフランス映画。

撮影は名手ジャック・カーディフ。優しがしみわたるような佳作です。

山田洋次・監督の「愛の讃歌」は、同じ原作の日本版です。

寅さんシリーズと違い、そんなにも説教臭くない、優しい佳作でした。

 

☆ 本 ☆

 「コーちゃんと真夜中のブランデー」  高峰秀子・著  2017年

(忘れえぬ人びと)と言うサブ・タイトルが示すように

母親、夫、映画人と、高峰秀子さんが人生の中で関わった人々を

溢れんばかりの優しい愛情で綴った、単行本未収録のエッセイ集。

いつもながらの読みやすい文章。名エッセイストの見事なまでの

人間観察に、唸ったり、笑ったり、うなづいたり。

楽しく読む事が出来ました。

もう一冊 「旅は道づれ・雪月花」。

こちらは夫である松山善三さんとの共著

以前に出された同名の本の新装版です。

2012年に出されていて、確かその時に購入したと思うが

今まで読んでいなかった。

今回読んで見て、文章よりも、ご夫婦の写真が素晴らしかった。

こんなに優しく見つめ合える夫婦がいるのかと、思ってしまった。

ご夫婦ともにお逢いした事があり、貴重なアドバイスも頂いたが

人生で何一つ努力しなかった私は、そのアドバイスを生かすことが

出来なかった。唯々、申し訳ない気持ちしかない。

せめて残りの人生、すぐ横にいる、唯一のパートナーである妻には

もっと優しく接しようと反省している。

お二人の優しさが溢れる、素晴らしい一冊です。

 

妻は、本日もコンサートに出かけている。

コンサートの始まる前に来たメールには、

「生まれてきて、今が一番楽しく生きています」とあった。

楽しい事がある人生、良いと思う。その歌手を追っかけるだけでなく

その歌手の姿を、絵にする事を生きがいにしている。

もう20枚以上書いている。

飾るでもなさそうだが、楽しそうに書いている。

頑張れ!嫁さんと応援だけはしています。