JWCの取り組み 〜種に合わせたトレーニングを〜 | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは! JWCの佐草です!

 

クラウドファンディングもあと15日で終了!!

早いですね……。

 

セカンドゴールの第一ステップまでは100万円をきり、少し希望が見え始めました!!

なんとか達成できるよう、限界突破して最後まで頑張っていきたいと思います!!

 

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今回は、私達JWCの取り組みの中でも大きな割合を占める傷病野生鳥獣の救護の中で、野生復帰までのリハビリやトレーニングをどのようにして行っているのかについてお話しさせていただこうと思います!

 

とは言え、プロジェクトページにも書かせていただいている通り、当団体には様々な種、様々な症状の子たちが保護されてくるので、基本的には一頭一頭、一羽一羽の状態、性格を鑑みて治療やリハビリを行っていきます。

 

例えば、麻痺ひとつをとっても

 

『哺乳類なのか、鳥類なのか』

『麻痺は全体なのか一部なのか』

『痛みに対する反射はあるのか』

『鳥類の場合は羽の骨折・脱臼はあるのか』

『目は見えているのか』

『屈伸運動と握りの動きはできるのか』

『強制給餌は必要か』

『排泄はできるのか』

『褥瘡予防の入浴は必要か』

 

など、状態によってケージの割り当ても日々の世話もリハビリプランも餌の内容も全て変わってきます。

 

 

また、少し他と違うのがツバメの雛鳥。

鳥類は、基本的にそこまで丁寧に教えなくともある程度成長すると好奇心と本能で餌を求めるようになりますが、ツバメの場合は飛びながら餌を捕まえるということを教えなければなりません。

 

その為、巣内雛の時期は他の鳥類同様、口を開けた際にミルワームを給餌していきますが、巣立ちをしてケージ内を飛び回るようになった頃からは、敢えて止まっているところから少し離れた位置で餌をちらつかせ、飛びながら捕まえる、ということを覚えさせています。

 

 

これは上手な子は一回目からできるのですが、へたっぴな子は中々飛びながら捕まえることができなかったりと、個体差があって面白いな……といつも思います。

ただ、種の違う人間が彼らに教えられることは限られていて、特にツバメは渡りを行う種でもあることから、私達の方でリリース時期や場所に気を付けることはできたとしても、仲間と合流できるか、合流できたとして渡りに耐えられるのかはその子たち次第となります。

どれだけ手塩に掛けて世話をしてきたとしても、やはりどうしたって本来の親に敵うことはなく、リリースをしたとしても人工哺育した個体の生存率は低いものと考えられます。

 

だからこそ、『誤認保護はしないで欲しい』と強く呼びかけています。

 

 

ツバメ以外にも、キジバトのヒナも特殊で、通常の鳥類は前述の通り、ヒナが口を開けたところへ親鳥が餌を突っ込みますが、ハトの場合は親が口を開けたところへ雛鳥が口を突っ込み、親の吐き戻しを吸い上げるようにして食べます。

私達が行う際は、シリコンの指サックに『七分餌・緑黄色野菜の粉末・小松菜粉・豆乳・無糖ヨーグルト・鳥用乳酸菌・鳥用ビタミン剤2種』を配合したドロドロの液を入れて吸わせています。

 

 

……などと、例をあげたらキリがありませんが、ケージ・餌の内容とあげ方・リリースまでのトレーニング方法全てが多種多様です。

 

しかし、共通して言えることは、その子の状態を、より正確に、詳細に知ること。

当然ながら種の確定はもちろん、その種の生態や食性、そして本来の生活様式。

 

助けてあげたいと思った時、正しくその子の助けになれるよう、

私たちは彼らを知ることも大切だと思っています。

もちろん、大切に育てた作物を守る為、ゴミを荒らされない為の知恵比べもまた然りです。

 

私達のお伝えする情報が、どうか皆様のお役に立ちますように。

そして、動物たちと人間が、優しく仲良く幸せに暮らしていける世の中となりますように。

 

 

 

《クラファンNextGoal挑戦中》

【資金使途】ケージ型酸素室ICUの購入と設置に伴う電気工事費用 

【募集期間】12月13日(金) 23:00

【第二目標】600万円

 

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※JWCは皆様のご寄付・ご支援により活動を行なっております。
一羽でも、一頭でも多くの命を救えるよう、ご協力いただけますと幸いです。