PPR予防接種 | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

~JWCマサイマラリサーチキャンプ・コイヤキ金子より~

先週、長年ケニアで獣医活動をされている
神戸先生のヤギ・羊の予防接種のお手伝いをしました。

予防接種はPPR(小反芻獣急性伝染病)というもので、高熱・鼻や口の周りから汁を出し、
下痢、二次感染症で死に至る病気に対するものです。
動物園の野生小型反芻動物 (ラリスタン羊、ドルカス種のガゼル、ゲムズボック、ヌビア・アイベックス) についても感染の記録があります。
2006年トルカナ地方でレポートされ、以来FAO・獣医局関連機関がこの病気のコントロールに取り組んでいます。

【手順】
①ヤギ・羊の群れをトゲトゲのアカシアの枝で作られた柵の中に誘導します。
最初は羊から注射を打っていきます。

②注射を打たれた羊はその柵の外に出されていきます。

たまに柵の外に逃げ出してしまうヤギや羊がいて、
追い掛け回して柵に連れて帰ります。
たまに既に注射を打ったものが再度柵の中に戻って来てしまい、
急いで柵の外へ追い出す事もしばしばです。

この様な繰り返しで、飼い主が連れてきたヤギ・羊の群れを次々とこなして行きます。
神戸先生はレメック地区で6000頭、
マラリアンダで約1000頭の予防接種が終わらせました。

マサイの人たちにとって、家畜は財産です。
病気の知識を与え、彼らの安定した暮らしを支えることは、
同じサバンナで生きているマサイマラの野生動物たちとっても
大切なことです。

「アフリカと神戸俊平友の会」http://www.s-kambevet.org