今回、久しぶりにブリッジサロンに参加してきました。
http://www.bridge-salon.jp/yomiuri_salon2009/detail_01.html

最近仕事が忙しく、なかなか参加できませんでした。今回も休日出勤でしたが、途中仕事を抜け出しての参加。
それもこれも、jvtファンドのコア銘柄でPF3位のシンプレクステクノロジーが参加していたからです。

らでぃしゅぼーや社とピックルス社には申し訳ないですが、興味はシンプレクスのみ。他社はプレゼン中、podcastを聞いていました、すみません。

初めの方の会社説明とか自己紹介部分はパス・・・。

シンプレクスは先日、増収基調は変わらないものの特損により、上場以来初の減益発表をしております。

この内容はユーザ都合によるプロジェクトの中断と投資有価証券の評価損によるものです。
この検証については、後ほど解説します。

で、この発表を受け、投資家の皆様にコミットした約束を果たせなかったという事で役員全員ボーナス100%カットを行っています。この件について、金子社長自身も非常に悔しく、次期はリベンジしたい旨、語っておりました。
これについても後ほど解説します。

まずはUMS事業の状況から

●UMS事業について
UMS事業というのは、いわゆるサービス型、最近でいうところのSaaS型ビジネスです。
このサービスが素晴らしいのは、シンプレクスが何もしなくても、このシステムを利用したユーザの売上の何パーセントかがチャリンチャリンと入ってくる事です。典型的なストック型ビジネスであり、安定収入が見込めます。

当然、誰もがこのシステムを目指します。ASPも同様です。ではなぜ、どの会社もそうしないのか?
それには、したくてもできない理由があります。

そもそも、このUMSはサービス型のシステムです。つまり人件費がいくらかかるとかいう従来の人月で見積もっているわけではありません。なので利用されなければ、収入にはなりません。また、これには先行投資が必要です。

つまり、サービスとして提供するために、会社負担でシステムを作り上げる必要があります。
ユーザに仕様を聞かなければ、業務がわからないような、単なるシステム屋では開発する事ができません。
業務とシステムの両方を熟知し、財務的にも先行投資できる余裕のある会社しかできない訳です。

このUMS事業が順調に伸びています。今回の減益のもう一つの理由がSI事業の利益減です。
前期は奇跡的なほどの高収益プロジェクトがあった事による嵩上げ分が存在しただけのことでもあり、SI事業は従来型のフロー型ビジネスであり、今後縮小していくビジネスですから、UMS事業が伸びていれば全く問題ないといえます。平成12年には、UMSだけで考えると、今の売上の28億から倍の54億円を目標としています。
今の売上が27億。利益率が50-60%あるのがUMSですから、UMSだけで30億はみこめます。従来のSI事業でも15億位はいけそうですから、45億。今の利益が

15億で一株益が2691 配当が260円なので
45億で一株益が8073 配当が780円
あたりが平成12年の期待値でしょうか??

UMSは何もしなくても収益がある安定ビジネスですから、社員は別の案件や新たな開発に従事できるから収益は飛躍的に上がります。でも保守的に日経平均程度のPER15倍としても、株価120000。現在が約4万。
ここから3倍増は見込める・・・。そんな感じでしょうか。

ざっくりandポジショントーク部分があると思いますので、割り引いて考えてくださいね。

とにかく、UMS事業の進捗動向に注目というところですね。

以下はプレゼン後の私の質問を中心に解説します。
今回はらでぃっしゃぼーや、ピックルス、シンプレクステクノロジーの三社でした。一社だけなじみの薄いシステム会社ということでプレゼン開始時の注目は低かったのですが、プレゼン後の質問は金子社長の周りに黒山の人だかりが、みんな私と同じく金子信者なんですなあ。

今回も、おっかけ姉さんが来てました。また懇親会でお会いしましょう。

●懇親会について
他に海外展開について質問している人がいたので、話の流れから懇親会が開催されるかどうかについて確認。
今期も実施するそうです。楽しみですね。

●海外展開について
海外展開は今、五十嵐さんがサンフランシストに飛んで現地調査とかやっているようです。アメリカの他にもシンガポールや中国などから、引き合いが多いそうです。やれる時期が来ればいつでもやりたいとの事。
語学力については、なんとかなる。人間は必要性に駆られるとなんでもできるものだとおっしゃってました。

●中断しているプロジェクトについて
ユーザ都合による中断なのであれば、その補償とかされるのではないかという質問を行いました。
なぜ、ユーザ都合なのにシンプレが被るのか真相を聞きたかったからです。

金子社長によると、完全に中止となければ補償の話も出てくるが、再開に向けてユーザが奮闘してくれているとの事。

つまり、中断したら補償が入るし、再開したらお金が入る。しかも特損計上しているから利益は上がる。どちらに転んでも良しという事ですね。

●有価証券評価損について
投資しているBBS株の評価損について、そもそも堅実な金子社長の事だから、有価証券のような不安定なものには投資しないという考え方もあると思うが、投資有価証券についてはどのようなスタンスをお持ちなのか聞きました。

いわく、もともとBBSとは子会社か何かの社員とのシナジーを期待して投資したんだそうです。
それが全くシナジーが見込めなかった。完全な経営陣の失敗との事です。

そりゃあ、シンプレクスとシナジーの見込める企業というのは、ほとんどないんじゃないでしょうかねぇ。

●新入社員について
今年が63名。来年が100名想定との事。

人材の登用についてはかなり時間と費用をお金をかける金子社長ですが、ゆとり世代第一期とも言われる新卒の感想を聞くと、ウチの会社はどう考えても肉食なのに、やっぱり草食男子が多いんだとか(笑)。

一度のセミナーに100人程度集め、そこで採用するのは1~2人という非常に狭き門で有名です。
この会社は、そうやって、優秀な社員を選びぬいています。

なので、今年は50名位しかとれないかも。とおっしゃってました。

●ライバル会社について
国内にライバルはほとんどない。あるのは外資系の会社ばかりと。
あえて言うならS社だそうです。ただ、シンプレはよそからどんどんシェアを奪って成長してきている現状を考えると、シンプレの勢いを止められる勢力とかではいかないのではと思います。

●今後の目標
大手金融機関と共同で新市場創設!
いやー、なかなかぶちあげてくれますね。

あながち無い話ではないと思います。
大証のシステムの成否がさらなる飛躍につながるか注目となりそうです。

とりあえず、こんな感じで・・・。