対ノリ打ち
数年前、まだ大海が導入したての頃の話です。
とあるお店のオーダーを受け、立て直しに入りました。
周辺環境の激化から、稼働低下に歯止めがかからず、数か月前より30%程度の稼働しかない状態で、一刻の猶予も無い、非常に危ない状況でした。
大きく仕掛けた初日、メインの大海は開店から盛況。
島内でぽつぽつ当たりだしてから、すぐに異変を察知します。
着手時のデータ・聞き取りでは、少し前の仕掛け・放出では、ノリ打ちの痕跡は無かったのですが、かなりの人数がいました。
保険を掛けてはいましたので、そこまでの調整とは言え無かったのですが、単価の低さを見ると今日の割数が頭に浮かび、少し気落ちしました。
この商圏ではあまり大規模なノリ打ち集団の話は聞かなかったのですが、時期もあったのでしょう。
思うに、この頃位からノリ打ち集団は、老若男女を問わず、一見すると解りづらい集団へと変貌したように思います。
オーナーに事情を説明した後、閉店を待たず私服に着替え変装。
閉店と同時に、彼らが真っ先に乗ったタクシーと同じ業者に電話。
後続の待つタクシー乗り場近くから、私も同じ駅までタクシーに乗りました。
道中、運転手さんに質問すると、時間打ち営業前に該当ホールまで二人組を乗せたという事を聞いて、何点か質問しました。
運転手さんが言うには、言葉を聞くと少し遠い○○○から来ているようだとのこと。
しばらくして駅に到着すると、集団がたむろしておりました。
明日の段取りらしき話をするものもいますが、全員が見知った関係ではないようです。
用事が終わった者から、群れから離れパラパラと切符を買っています。
ここまで確認し人相を覚えれば、明日の対策を考えながらUターン
とは行きませんでした。
本来であれば徹底的に排除するのが本筋なのですが、あまりにも信用の劣るお店というのもあり、当時の私は少しでも稼働が欲しかった。
ルール変更とスタッフの力での排除も頭にありましたが、この日これまでに無かったであろう賑わいを見て、砂上の楼閣であっても、うまくジャンプ台に出来ればと思ったのです。
彼らの人数と、金・営業計画の勘定を頭の中で反芻した私は、明日は完全には排除せず、少し返してもらおうとも考えました。
明日も来るという確信を持つために、私は券売機で最小金額の切符を買い求めました。
つづく