こんばんは!動点Pです。
今日の問題は京大の後期です。だいぶ前に解いたので年度は覚えていません。今日たまたま上級問題精巧で見かけて、そういえばいい問題だったなーと思ったので載せますね。
少しコメントを。(1)はいわゆる積分の平均値の定理です。名前は厳かですが普通の平均値の定理より簡単です。高校数学ではあまり強調されないことですけど、有界閉区間上で連続な関数は最大値と最小値を持つことを言えばスッキリかけますね。
問題は(2)です。多分受験生の多くはY軸周りの回転体はバームクーヘン分割を使いたくなるんですよね。僕もそうです。知らない人のために説明すると、バームクーヘン分割っていうのはけっこう有名な受験テクニックです。実際数学的にも正しいですが教科書に載っていないので使うことの是非は人によって分かれると思います。
なので今日はバームクーヘン分割を使って良いのか自分なりに考えたことを書きます。結論から言うと使って良いと思いますが僕は使いません。僕が反対する点、賛成する点の順に説明しますね。
反対する理由は、バームクーヘン分割の証明として参考書に書かれているもので厳密な証明をあまり見ないからです。かなり感覚的なので、答案に書いても教授が見たら悪印象なのではないかと思いました。
賛成する理由は、そもそも高校の極限がそこまで厳密ではないからです。これはどこかで見た話ですけど、高校数学の微積分の扱いは、最近の数学ではなく微積分学が生まれた当初の立場によるものみたいなので、そこそこ緩い議論でもOKなのかもしれません。(上の話が間違っていたらすみません)
自分で確認したところ、教科書に書かれている区分求積法とかの説明もかなりざっくりしているので、バームクーヘン分割もそれくらい緩い説明でも減点できる理由はないかなと思いました。
以上のことから厳密ではないから自分は書きたくないけれど、書いたとしても減点するのは違うかなと思いました。ただ、バームクーヘン分割が便利なのは間違いないのでどうにかして使いたいですよね。そこで見つけたのが逆関数を用いて数学的にバームクーヘンの形を導くことです。下に解説されているリンクを貼ります。リンク先の証明1がよく言われるなんとなく証明で、証明2がそこそこきちんとした証明です。受験数学で出てくるものであれば、証明2をそのまま式変形として使えば誤魔化はないし、バームクーヘンも使えます。初めに載せた僕の答案はそのように書きました。